ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

ジャニコノ37. 関ジャニ∞『 Great Escape〜大脱走〜 』

嵐 には「♪ 僕の憂鬱を誰か止めてくれないか」と歌った『 PIKA★★NCHI DOUBLE 』という名曲があります。この前もここで書きました。実は 関ジャニ∞ にもそれに匹敵する名曲があるんです。久しぶりの「ジャニーズこの歌この歌詞」略して「ジャニコノ」では、2007年6月発売の関ジャニ∞ の3rdアルバム『 KJ2 ズッコケ大脱走 』から『Great Escape大脱走〜』を取り上げます。歌詞はこれ!



♪ 明るい歌口づさんで 心暗くなる 
がんばれ がんばれって言う声が 邪魔だ


えーっ! ビックリしますよねw 完全にアイドルの歌詞から逸脱しています。明るいのが 関ジャニ∞ の持ち味じゃなかったのかw 「邪魔」とはなんだ! いやいや、私はこの曲が大好きなんです。これは別に暗い曲じゃないですよ。もう少しこの曲を説明しておきましょう。


作詞:相田毅、作曲:GATZ、編曲:T.NOZAWA となっています。T.NOZAWA というのは SMAP のプロデュースをされていた 野澤孝智さんですよね。関ジャニ∞ のプロデュースもされています。相田毅さんも SMAP俺たちに明日はある』、嵐『 PIKA☆NCHI 』、もちろん 関ジャニ∞『大阪ロマネスク』とジャニーズではおなじみの方ですよね。


そして、このアルバムが発売された 2007年といえば、日本の自殺者が年間3万人を突破した 1998年から 10年目の年でした。SMAP『がんばりましょう』でそうしたように、野澤さんは 関ジャニ∞ でも時代を切り取るような歌を作りたかったのではないでしょうか? さらに、私は以下の歌詞に注目します。


♪ このままじゃ夢さえ見れない みんな沈没だ
  現状を変えるんだ 理屈じゃない 壊せ


嵐 は『 PIKA★★NCHI DOUBLE 』で「諦めたはずの夢を捨てられないる自分」について歌いました。それは自分の内面にスポットを当てた歌詞です。関ジャニ∞Great Escape大脱走〜 』は「自殺にいたるような孤独に落ちていたが、それが自分だけでないことに気づいた」瞬間を描いた歌詞です。どちらも底まで落ちて、自分を見つめ直し、そこから反撃を開始するという歌になっているのです。「再生の歌」です。これを私は「通過儀礼ソング」と名付けました。他にもいろいろあるので、これから取り上げて行きます。


以前に書いた通り、嵐 は『 PIKA★★NCHI DOUBLE 』の以前以後で歌詞の内容が劇的に変わりました。大人になったのです。まさに「通過儀礼」です。じゃあ、関ジャニ∞ はどう変わったのでしょう? 関ジャニ∞ のメンバーはデビューしたときには、もう大人と言っていい年齢でした。しかも、演歌を歌うアイドルですから、大人の歌をうたってきたわけです。恐らく、大阪、関西から全国へという活動範囲の拡大がこのときあったのではないでしょうか? デビューから 2007年までのシングルのリストです。


1. 浪花いろは節 2004年9月
2. 大阪レイニーブルース 2005年3月
3. 好きやねん、大阪。/桜援歌(Oh!ENKA)/無限大 2005年9月
4. ∞SAKAおばちゃんROCK/大阪ロマネスク 2006年6月
5. 関風ファイティング 2006年12月
6. ズッコケ男道 2007年4月
7. イッツ マイ ソウル 2007年10月


『ズッコケ男道』はアルバムに先駆けて発売されていますが、この曲から「大阪」「関西」を外したのがわかります。それまではタイトルに「浪花」「大阪」「関風」と入っていますからね。というわけで、関ジャニ∞ の隠れた名曲『 Great Escape大脱走〜 』でした。あと、サッカーファン的には『 The Great Escape 』、イングランド代表の応援に使われたこの曲を連想しますよね。野澤さんか相田さんが ドイツ・ワールドカップ に行かれたのだろうと思うんですけど、違うかな?