ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

ファン以外のための キスマイ 紹介。前編。

5月にデビューすることが発表された Kis-My-Ft2 について、ファン以外の人のために解説しようと思います。キスマイ の ジャニーズ全体の歴史の中での位置づけを示そうと思っています。参考にしてください。


ジャニーズ のグループには大きく2つのデビュー方法があります(実際にはもう少し細かく別れますが…)。ひとつは 嵐 や Hey! Say! JUMP のように、年齢の若いメンバーを集めてデビューしたグループです。これらのグループは早くにデビューし、経験を積む過程をファンと一緒に歩んで行きます。この場合はブレイクするまでに時間がかかってもオッケーです。これが ジャニーズ の中心グループになります。


もうひとつは、デビュー前から人気のメンバーを集めたグループです。ファンはデビュー前から 彼らをグループとして応援します。そして、デビューの瞬間を一緒に体験するのです。この場合はデビューと同時に大ブレイクしないといけません。例えば、KinKi KidsKAT-TUN がそうであったようにです。


キスマイ の場合、前身の Kis-My-Ft が結成されたのは 2004年。2005年にメンバーの入れ替わりなどがあり、現在の名前になっています。デビューするまでに丸7年かかっているのです。しかし、彼らは キンキ や KAT-TUN のように最初から大人気というわけではありません。コアなファンに支えられ、時間をかけて 横浜アリーナ大阪城ホール を満員にするまでになったのです。私としても、彼らのグループ名を聞いたときに、デビューはないだろうと考えていました。それだけに、キスマイ のデビューには期待せずにはいられません。想像を超えるなにかが起こりそうな予感があるのです。そのあたりを文章化したいと考えています。


光GENJI のようにローラースケートを履いたパフォーマンスをする
KAT-TUN の弟分である
◉ 「 0 トップ 」「顔 VS キャラ」


3つのキーワードを用意しました。1つ目は『 光GENJI 』です。80年代後半にローラースケートを履いたパフォーマンスで、一世を風靡したあのグループです。実は 光GENJI は、おニャン子クラブ のブームの翳りの中で準備されたグループではなかったでしょうか? フジサンケイグループおニャン子 で培ったノウハウと、ジャニーズ が育てたアイドルグループの融合です。もちろん、ジャニーズ としては男性版おニャン子息っ子クラブ」の存在も目障りだったでしょう。キスマイ はその 光GENJI 以降、ジャニーズ で封印されていたローラースケート のパフォーマンスを楽曲に取り入れた最初のグループになっています。


ここで気になるのは、またしても、AKB という おニャン子 と同じく、秋元康 の手がけるグループが大ブームを巻き起こしたあとに登場することです。これは偶然なのでしょうか? AKB は 2005年の 秋葉原ブームに便乗してスタートしています。キスマイ は KAT-TUN のデビュー計画が本格的にスタートした 2005年に ローラースケート を取り入れています。ジャニーさんは客席を観察しながらグループを作って行くと言われています。80年代リヴァイバルは時代の空気なのかもしれません。であるなら、キスマイ の大ブレイクもあるかもしれません。


2つ目『 KAT-TUN の弟分である 』。ここから キスマイ ファンには読ませたくないことを書きます。読まないでください。2006年の KAT-TUN、2007年の Hey! Say! JUMP デビュー以降、ジャニーズ Jr. の人材不足がファンの間でよく語られました。「最近酷くない?」というように(実はいまでもその状況が続いている)。『ジャニーズ Jr. 黄金世代』はすでにデビューしてしまったのです。そして、ジャニーさんは、それがバブルであったことを意識的に表にだしたのです。(『ジャニーズ Jr. 黄金世代』については『月の恋人 徹底解読』で説明しています)


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◉ 月9ドラマ『月の恋人』徹底解読
http://p.booklog.jp/book/12196

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Hey! Say! JUMP は 1990年代生まれ以降のメンバーが集められています。普通なら、これまでのように5人のグループをデビューさせたはずです。しかし、5+5で 10名のグループがつくられました。ジュニアの主要メンバーはほとんど入れたのです。それが後の「ジャニーズ Jr. 人材不足」に繋がります。『ジャニーズ Jr. 黄金世代』は 木村拓哉 のブームが作り出したバブルでした。それを一旦リセットするための在庫一掃。それが Hey! Say! JUMP が 10名になった理由ではないでしょうか?


キスマイ はネットでは『劣化版 KAT-TUN 』と書かれることもあります。たしかに、メンバーの顔を比べると、かなり差があることがわかります。KAT-TUN の方が上品でもあります。しかし、それは ジャニーさんが意図的にそうしたようにしか見えないのです。KAT-TUN と同じ様なスタイルを取り入れ、同じような衣装を着せたりもしたようです。それにより、はっきりと落差を示したのでしょう。リセットです。


木村拓哉SMAP が切り開いた路線は、嵐 により行く所まで行ってしまった観があります。そこで、キムタク・ブーム以前の ジャニーズ に、もう一度戻す必要があったのでしょう。つまり、80年代ジャニーズです。そこで用意されたのが、この キスマイ だったのではないでしょうか? キスマイ には 80年代ジャニーズ が持っていた「いかがわしさ」もあります。ジャニーさんの感覚はやはり凄いですね。(つづく)