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KinKi Kids『 K album 』から『ラジコン』。

KinKi Kids『 K album 』を毎日聴いています。その中から 松本隆 の3作品について書きます。2回目は『ラジコン』です。前回の『同窓会』から 吉田拓郎 作詞・作曲の『危険な関係』を挟んで、アルバム4曲目に収録されています。『危険な関係』もサービス満点な曲で、今ではイントロが始まっただけで笑えるほどですw どんな顔して歌うんだろ?


K album(初回限定盤)(DVD付)

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『ラジコン』は、作詞:松本隆、作曲:筒美京平、編曲:船山基紀 、コーラスアレンジ:岩田雅之 です。私のような斜めから見がちな聴き手の頭をぶん殴りつつ、キンキの2人の年齢にあった王道のラブソングを提示して見せる。もう「素晴らしい!」としか言いようがない。京平先生の曲もやさしいメロディで、何度聴いても飽きがこない作品です。


薄荷キャンディー』『スワンソング』に続く大人の関係を歌った歌詞の完結編でしょうか? 『ラジコン』のような関係に行き着くには、やはり第二の「通過儀礼」とも言うべき試練が用意されたのかもしれません。『スワンソング』のことです。私はそこで「キンキ解散!」と勘違いしたわけですが… 。生まれ変わることで、こような素敵な関係を築けるようになったのであれば「それでいいじゃない」って私も思います。しかし、これ歌うのかなり難しいでしょうね? 


ここで終わってもいいのですが、やはり「斜め」の方も書いておきましょう。松本さんのクイズに答えることが私たちファンの礼儀だと思うので。「誰なんだ! ラジコンのレバーを握ってるのは?」です。ポイントとなるのは以下の歌詞でしょう。


 ♪ ラジコンで操られて生きている 背中へと隠したね操縦機
   スティックを爪の先で遊んでいる でもそれで幸福さ


以前、背中にあったのは羽根だったはずです。『やめないで,PURE 』の作曲は『ラジコン』と同じ京平先生です。そして、松本作品『ボクの背中には羽根がある』です。秋元康 とキンキの対談をまとめた 市川哲史さんが「松本隆は自らの足で歩む少年の凛々しさを、『ラジコン』という曲で讃えている」と書かれていました。これは天使という不安定な存在ではなく、地に自らの足をつけた存在としてこの曲の主人公が描かれていることを指摘されているのでしょう。


結局、誰が操縦機を握っているのか? たぶん「ファン」でしょう。KinKi Kids の行き先はファンが決めると言ってるんだと思うんです。そして、その結果として「二人の船が未知の海へ 漕ぎ出せたらいいよね」という理想が書かれています。「お見事!」ですよね?