ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

ジャニ友、HAL さん編。後編

3月に登場いただいた KinKi Kids ファン HAL さんの後編です。前編まだの方は下のリンク先から読んでください。今回も フィギュアスケート の話からスタートします。


◉ジャニ友、HAL さん編。前半
http://d.hatena.ne.jp/wakita-A/20120324/1332606661


——フィギュアの世界選手権はいかがでしたか?
HAL:とにかくベテラン勢の頑張りに涙した世界選手権でした。日本では男子2位の高橋大輔選手と女子3位の鈴木明子選手、海外だと女子1位のカロリーナ・コストナー(イタリア)と男子4位のブライアン・ジュベール(フランス)の活躍が本当にうれしかったです。
荒川静香さんがトリノ五輪で金を取った時、彼女は24歳で世間一般的にはまだ若いと言われる年齢でしたが、それでも五輪女子シングル史上最年長での金メダル獲得でした。そのくらいフィギュアスケートと言うのは選手生命が短いんですが、コストナーは25歳、高橋選手は26歳、鈴木選手とジュベールは27歳と、みんな引退していてもおかしくない年齢で、よくこれだけの演技を見せてくれたと感動しきりでした。
——そうですか。そんなに選手寿命が短いんですね。でも、素晴らしい大会だったようでよかったです。
HAL:特に男子シングルのフリーは第3グループの羽生結弦選手から、素晴らしい演技が連発され近年まれにみる非常にハイレベルな戦いでした。こんなに印象的な大会は2008年の男子シングルショートプログラム以来です。


——2008年の男子シングルショートプログラムというと・・・・
HAL:当時のトップ選手たちが皆良い演技をしてくれて、この分ならフリーもいい演技が見られるだろう、と期待が高まったんです。ところがフリーに関しては、その前月に行われた四大陸選手権で高橋選手が4回転2回とトリプルアクセル2回を含む高難度ジャンプ構成で優勝していた影響もあって、4回転を入れなければ世界選手権での優勝は難しい、と誰もがプレッシャーに感じていたせいか、優勝候補が高橋選手も含めことごとく失敗し、4回転を入れずに完璧に滑り切ったジェフリー・バトル(カナダ)の優勝で終わりました。4回転なしで優勝したことについては、この後バンクーバー五輪まで引きずる大論争になりましたが、バトル自身の演技はジャンプの種類など関係なく素晴らしいものでした。
ただ大会全体の印象は当初の期待値が高かっただけにミスが目立った選手が多かったのが残念でした。フリーはフジテレビが深夜に生中継してくれたんですけれど、見終わった後すごく消耗してました。選手のミスに一喜一憂するから心臓に悪いんですよね。転倒も辛いですがパンク(ジャンプの回転がすっぽ抜けて一回転とかになること)も辛い。そういうのが重なった演技は見ていて痛々しくて。
けれどショートに関しては、好きなプログラムが多かったこともあり今でも時々見返しますね。


2008年世界選手権 ジェフリー・バトルSP「アディオス・ノニーノ」


FS「アララトの聖母
 


——上の方はピアソラですね。好きな曲が流れると、また印象が違って見えますね。
HAL:話を今大会に戻すと、日本としてもペアで史上初のメダル、男子で史上初のメダル2枚獲得、女子の銅メダルも合わせて、日本が世界選手権で4枚ものメダルを獲得するのも史上初と初尽くしで素晴らしい大会でした。


——では、今回のお薦めの動画をお願いします。
HAL:お勧めの動画ですが、日本勢も素晴らしかっただけに悩みますが、今シーズン一番のお気に入りのプログラムだったこちらを。(でも鈴木選手と高橋選手の今シーズンのプログラムもすごく気に入ってます)。
カロリーナ・コストナー(イタリア) SP「ピアノ三重奏曲第2番(ショスタコーヴィッチ)」



HAL:選曲に関しては4種目の中で最も保守的と言われる女子シングルで、クラシックとはいえ解釈の難しい曲を、よくこれだけ滑りこなせたなと、コストナーだからこそ滑ることのできたプログラムだと思います。動画は世界選手権の後に行われた国別対抗戦のものですけど、今シーズンこの大会が一番出来がよかったので。


——この選手はどういった方なんですか?
HAL:持っている潜在能力は女子選手の中でも非常に高い選手でしたが、好不調の波が激しくて、なかなか実力を発揮できなくて。けれど今シーズンはいろいろな経験を経て強くなったコストナーを見ることが出来ました。世界選手権の結果が出た時は、お恥ずかしい話ですが今までのことを思い出して号泣してました(笑)。本当に優勝できてよかった。



——先ほども男子が史上初の2枚のメダルという話が出ましたが、銅メダルの羽生くんはいかがでしょう。以前から有名な選手だったんですか?
HAL:羽生選手は期待のジュニアとしてファンの間では知られていましたが、本格的に話題に上るようになったのは、2010年の世界ジュニア選手権で優勝してからです。
彼は荒川静香さんや本田武史さんを輩出した宮城県仙台市にあるスケートリンクが練習拠点なのですが、経営難と今回の震災で二度もリンクが閉鎖されてしまって、練習環境に恵まれていたわけではないのに、すごいスピードで結果を出しています。




HAL:私は彼の演技スタイルはそれほど好みのものではない(趣味嗜好の問題で、彼の演技に何か問題があるとかそういうことではありません)のですが、そういう人間が見ても今回の世界選手権での演技は、感動するものがありましたね。
今後の羽生選手の課題はシニアのプログラムを滑り切るスタミナをつけ、スケーティングを磨き、いろいろなタイプの曲を滑って表現の幅を広げることですが、そのために来シーズンは地元仙台を離れ、サラエボカルガリー二大会連続の五輪銀メダリストであるカナダのブライアン・オーサー金姸兒バンクーバー五輪金に導いたコーチです)に師事することを決断しました。オーサーコーチが拠点とするトロントのリンクはいろいろな設備や指導者がそろっているので、賢明な選択だと思います。それに彼はまだ17歳ですから、失敗してもそれを糧にして成長する時間がたっぷりあります。いろいろな経験を積んで大きくなっていってほしいですね。



HAL:危惧するとしたら報道の影響です。日本のマスコミは10代の若い選手の活躍が大好物で、しかも東日本大震災の被災者だということもあって早速食いついていますが、雑音に惑わされず落ち着いて練習できる環境を整えてあげてほしいとも思ってます。 


——そういうこともあるので、日本を離れた方がいいのかもしれないですね。
最初にコメントをいただいたのが昨年末の KinKi Kidsのライブを観られた感想を書き込んでもらったときでした。
HAL:あ、違いますよ。最初にコメントしたのは『愛されるより愛したい』を2枚目のシングルにするにあたっての経緯の時だったと思います。と思って探したけど、どの記事にコメントしたかわからなくなりました。あれ?


——そうか、それ以前にコメントをもらっていたんですね。思い出しました。光一くんが言ってシングルが変更になった話だ。
HAL:確かその時に吉田拓郎さんのオールナイトニッポンにKinKiが出演した時の音源動画も紹介したと思います。
昨年末の『K album』を引っ提げてのライブは、ここ最近では一番いい出来だったのではないでしょうか。KinKiのライブは普段は本人たちが演出・構成も考えていますが、今回の『King KinKi Kidsツアー』は振り付け師のサンチェさんにすべての演出を考えてもらったと光一くんがファンクラブ会報で話してました。


——ほう。舞台で忙しいからですかね?
HAL:そういう理由でスタッフに仕事をお願いできる光一くんなら、もうちょっと楽に生きられたのではないかと(笑)。前にソロのコンサートツアー中に、KinKiのシングルのトラックダウン作業かなにかで徹夜して、一睡もせずにコンサートやってたことあったくらい(徹夜明けでものすごいハイテンションだったそうです。それも身体が心配ですけど)なので、舞台が後に控えてるからってことではないみたいです。
『 K album 』自体、KinKi側からはオーダーを出さず作家陣に自由に「今のKinKiに歌わせたい歌」を書いてもらったそうなので、ライブでもそのコンセプトを踏襲して、パフォーマーに徹したのが今回のツアーだったそうです。


——なるほどー。
HAL:それを読んで、なんというかKinKiは本当に制作スタッフに恵まれてるなと思いました。サンチェさんなんて二人がジュニア時代のころからずっと指導してきたわけで、その間の成長も見てきてるわけですが、今回のライブの演出を見ると今の彼らが最大限格好良く見えるように、すごく愛情をこめて演出してくれたんだなあと改めて思いました。早くDVD が見たいです。


——それは楽しみです! 他に KinKi のライブで印象に残った年はありますか?
HAL:初めて参加した2004年末の『 font de Anniversary 』ツアーがやはり一番印象的でしたね。初めて彼らが歌っているのを生で聴けたというのもありますが、表現力の成長に驚きました。たとえば『 Happy Happy Greeting 』や『全部だきしめて』はリリース当初は山下達郎さんや吉田拓郎さんが歌った方がいい曲だと思っていたのですが、このライブの時はいろいろなことを経験したからこそ説得力を持って歌える、というか10代のころの初々しさとはまた違う味わいがあってすごく良かったです。


——歌でちゃんと成長を示しているって実は凄いことですよね? なかなかないことでしょう。
HAL:言われてみればそうですね。剛くんは初期から何を歌わせても上手かったと思うんですけれど、歌声に深みが増したというか、言葉の持つ意味を大切にして、包み込むように歌ってくれるようになってますよね。
光一くんは初期のころに比べると技術的にも本当に上達したと思います。剛くんと比べられて辛かったこともあると思うんですけど、腐らず努力してきた結果かなと思います。ソロ曲だと良くわかるんですけれど、低音部の温かみのある歌声が好きですね。


——後輩グループにもいい影響を与えていると思います。
HAL:達郎さんは『硝子の少年』を二人が何歳になっても歌える曲として書いてくれたそうですが、他の曲に関してもいつ聞いても色あせない、年を経るごとにますます魅力的になるような作品を、達郎さんに限らずどの作家さんもKinKiには提供してくれていることがわかります。その期待に応えられるように二人とも頑張ってきたんだなとちょっとしみじみしてしまいました。
その一方で『青の時代』のような思春期真っ只中の曲も聴かせてしまう永遠の少年性は得難い個性だとも思いますね。


——最近のジャニーズで気になる曲とかありましたか?
HAL:V6の『バリバリBUDDY』。テレビでちらっと見てなんか変なことやってる(失礼)と思って、その後で Youtube でフルバージョンを見て、楽しくなりました。踊れないけど一緒に踊ってみたくなる。


——人気ですよね(笑)。この勢いで行くと年末のカウコン、ヤバいですね!
HAL:ああいうのって少しでも照れが入ったらもう成立しないじゃないですか。それをちゃんとパフォーマンスとして成立させてて凄いと思いました。
ラストの歌詞「頑張るよりも楽しんで」にはやられましたね。ぎりぎりのところで頑張っている人の背中を、暖かく支えるような優しい歌詞だと思います。
カウコンでやってくれたらもう大盛り上がりでしょうね。


——では、この流れで ジャニーズBESTソング に行きましょう。
HAL:考えてみましたが、私は特にジャニーズを専門に追っかけているわけではないので、ドラマやCM、歌番組などで聴いて印象に残った曲になります。
 
1位 オレンジ/SMAP
2位 愛と沈黙/少年隊
3位 宙船/TOKIO
4位 夜空ノムコウSMAP
5位 夢物語/タッキー&翼


——1位は SMAP『オレンジ』。木村拓哉が結婚したときにものすごーく流れた『らいおんハート』のカップリング曲です。
HAL:実は『らいおんハート』の方はあまり好きになれなくてスルーしてましたから、オレンジが『らいおんハート』のカップリングだったことは、かなり後になって知りました。


——私も『らいおんハート』、当時は好きじゃなかったんですけど、最近久しぶりに聴いたら、案外よかった(笑)。音がいい。
HAL:たまたま『SMAP×SMAP』を見ていた時、歌っているのを聞いて「いい曲だな」と思って選びました。誰もが日常で経験したことのある傷みを抱えた思い出を呼び起こす歌詞が好きです。この別れた相手というのは多分恋人なんでしょうが、幼馴染でも友人でも、今は傍にいないけれど同じ時間を共有した大切な相手のことを思い出して、幸せでいてほしいと願う気持ちが胸にじんと来ました。


——まあ、いろんな解釈があると思うんですけど・・・ 当時は衝撃を受けましたよ! だって、結婚にあわせて作ったとしか思えない曲のカップリングで、「さよなら」と歌ってるわけですから。それに、一応オレンジ色はデビュー時の SMAP のイメージカラーなんですよね。そのことを知ってるファンへの挨拶に聴こえなくもない!
HAL:そういう経緯を全く知らなかったので、逆に今教えていただいてびっくりです。Wikiでこの項目見たら、ラストの歌詞は「さよなら」だったのを「ありがとう」に木村くんの発案で変えたみたいですね。ファンへの今までのお礼と別離の挨拶の曲なんですかね。確かに離れて行く人は離れて行ったと思いますけど。


——郷ひろみ二谷友里恵と結婚したとき、彼女の愛称から『REE』という曲を発表したでしょ? あれにもひっくり返りましたけど。ジャニーさんにとって 郷ひろみはライバルなので、それに匹敵することをやりたかったと思うんです。「スターの結婚」として。でも、さすがに『 SHIZUKA 』はないでしょう(爆笑)。だから、こういう形に落ち着いたんじゃないですかね? あくまでも私の推測ですけど。
HAL:そんなタイトルだったらファンはおろか世間もドン引きだったかも。郷さんすごいな。日本人と言うよりイタリア人とかの感覚に近いんじゃないですか? 奥さんの名前で歌出すなんて、郷ひろみファンはさぞかし複雑だったんじゃないかと。


——郷さんは基本的にすべての美しい女性は自分の恋愛対象って感じで歌っていました。『誘われてフラメンコ』は「♪ 誘われてフラフラ」ですし、『ハリウッド・スキャンダル』は「♪ まるでハリウッド・スキャンダル くっつき離れて 愛して別れる繰り返し」です。オンリー・ユーではなかったんです。だから、このときまで取ってあった。
HAL:やっぱりラテン系の男だ(笑)。欧米だと身近な誰かに愛をささげる歌も普通に受け取ってもらえそうですが、日本においてはアイドルって疑似恋愛の対象として見てる人も多いでしょう? 


——そうだと思います。
HAL:アイドルにとっては結婚って、ファン離れを考えると他の不祥事よりダメージ大だったんだと思うんですけれど、それを逆手にとってさらに大きくなった SMAPって改めてすごいグループですね。


——木村拓哉は結婚のすぐ後にドラマ『HERO』で主演して、大ヒットさせてるんですもんね。嵐のメンバーが結婚するときは来るのか? 注目しています。
HAL:結婚しても人気を落とさずにいられるか?他人事なので面白いなーと思ってみてます。
私はKinKiの二人は疑似恋愛の対象ではないので、将来は暖かい家庭が築けるといいね、二人とも子ども好きだし、と思ってますが、ファンの動向は関係なく、本人たちの問題で二人とも今のところ結婚は遠そうですね。。
中居君の「ブラックバラエティ」にゲスト出演してそれぞれの恋愛についての価値観を話していましたが、光一君は女性の心の機微が全く分からず、剛君は逆にわかりすぎて引いてしまう、という因果な感じでした。二人とも今までどんな女と付き合ってきてそんなにひねくれたんだよ、と(笑)。テレビ的に誇張して言ってる部分もあると思いますけど。


——2位は少年隊『愛と沈黙』。私も好きな曲です。
HAL:光一君が主演した『ハルモニア〜この愛の涯て〜』の主題歌なんですが、このオープニング映像がとても印象に残っていました。



HAL:君の涙が「虹の破片」だったり、君を「天使」や「凍える薔薇」にたとえたり、やたらと歌詞が壮大で、下手をすれば大仰ともとられかねないと思うんですけど、旋律の美しさと歌声がその歌詞を大げさだと感じさせない仕上がりにしていると思います。 
「君しか愛せない」と何度も出てくる歌詞が、ドラマの主人公の切実な心情とリンクしていて、出会ってしまったために破滅に向かっていく二人の姿を思い出させて、曲を聴くだけで今でも悲しい気持ちになったりもします。
余談ですが堤幸彦監督作品はシリアスものになると風景の描写に非常に重点を置いて撮影していると思います。ハルモニアはロケ地長野の山野の緑や、物語の転機で出てくる海の描写が非常に美しくて、テレビドラマ版『世界の中心で愛を叫ぶ』とか映画『明日の記憶』でも自然描写が印象的でした。その時その時の登場人物の心情と風景がリンクしているのですが、それがセリフを発する以上に雄弁に視聴者に伝わってくる演出をしていると思います。


——2位は TOKIO『宙船』。
HAL:中島みゆきさんの力強いメッセージ性を持った歌詞が強烈でしたが、押しつけがましさを感じないのは TOKIO の持ってる明るさや泥臭さがあってこそかなと思います。聞いてるとまっすぐ歩いて行かなければな、と背筋を正される思いがし、勇気の湧いてくる一曲です。


——「♪ おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな」! まったくです! 素晴らしい歌詞だ。
4位はまたまた SMAP夜空ノムコウ』。
HAL:とにかく歌詞が好きです。青春時代に描いていた未来図と現実のはざまで自分たちの立ち位置を、静かな諦めをもって振り返る不器用さが、SMAPのぎこちない歌唱と合っていて、彼らにしか歌えない歌だと思います。発売当時『夜もヒッパレ』というカラオケ形式の番組でよく歌われていましたが、うまい人が朗朗と歌い上げていても何か違うと思ってました。


——作詞したスガシカオさんとしても代表作でしょうね。本当にいい曲です。
5位はタッキー&翼『夢物語』。
HAL:耳に残って忘れられないサビのメロディーラインが好きです。ライブでやったら「きたきたきた!」って盛り上がりそうですよね。


——わかります! このときばかりは私も振りを練習しましたよ(笑)。
HAL:同じ路線の『 VENUS 』も好き。タッキー&翼は現実離れしたキラキラした格好で歌うのが様になるグループですよね。凡人が出来ない格好をして説得力があってこそアイドルだと思います。


——じゃあ、そろそろ派手な曲も欲しいですね。
HAL:ところでわきたさんは『銀河英雄伝説』って小説ご存知ですか? 舞台化の話は知ってましたが、まさかそれにKis-My-Ft2の子たちが出演するとは思いませんでした。キスマイを個体認識できていないのですが、誰がどの役をやるのか大変気になります。



——大学時代に好きな友人がいたんですけど、私は読んでいません。河村隆一がやる舞台、宝塚の舞台、こっちはマイケル・ジャクソンっぽい曲を歌ってた中川晃教さんが主演ですか。凄い人気ですね。
HAL:私もちゃんと把握してなかったのでぐぐりました。


◉舞台 銀河英雄伝説オフィシャル
http://www.gineiden.jp/


HAL:河村隆一さんがやってるのと今度キスマイの子たちがでるのは同じ系列の舞台みたいですよ。
銀河英雄伝説はおおざっぱに言うと、専制君主が治める銀河帝国と民主主義を掲げる自由惑星同盟という二つの対立する勢力の興亡を、二人の主人公、銀河帝国皇帝ラインハルト・フォン・ローエングラムと、自由惑星同盟軍の将官ヤン・ウェンリーを中心とした群像劇として書いてるんですが、面白いのは銀河帝国側のラインハルトが専制君主ではあるものの、公明正大で英明な君主として書かれ善政をしいているのに対して、対する同盟側の民主政治は衆愚政治と化し、選挙対策のために派兵を決定するような政治家が首長を務めている状態になっていることです。ふつう銀河帝国皇帝といったらスターウォーズのような悪役として書かれそうなものですが、単なる勧善懲悪ではなく、あくまで異なる二つの政治体制の対比を書いてるところがこの作品の一つのキーポイントだと思います。


——そういう話だったんですか。それはたしかに面白そうですね。米ソ関係がベースだったりするのかな? アメリカは選挙対策で派兵って普通にありそうですよね。


 

 
HAL:帝国と同盟以外に商業国家のフェザーンというのが出てきまして、ベースは中国の三国志ですね。
帝国側の服装や建築物は中世の頃のドイツというかプロイセンオーストリア風ですね。名前もドイツ語の古い名前で統一してあります。初代皇帝が懐古主義に傾倒し、白人優位の階級社会を作り上げる上で、名前もアーリア系に統一させたからで、帝国から脱出した人々で作られた同盟は、人種も名前の種類も様々で、服装も現代的です。確かにアメリカっぽい。
上のはゲーム版とアニメ版ですが、終始こんな感じで進んでいきます。動画を探していて、ファンが作った秀逸なMADを見つけましたよ。このMADの1分40秒あたりに出てくるオリビエ・ポプランが今度中川さんがやるキャラクターです。



——かなり戦術の話が出て来るんですね。
HAL:アニメ版はオープニングが帝国側がメインでオペラ風の曲、エンディングが同盟側がメインで 小椋桂さんが担当されてたんですが、第3期シリーズのエンディング「歓送の歌」がすごく好きでしたね。作品の展開の影響もあって涙なしで聴けません。

 


ーーおお、本当だ! 小椋さんと星勝さん。「♪ 若いからじゃなくて 夢に挑むことで」は スマイレージ『ドットビキニ』の「♪ 若さじゃないのよ 勇気なの」の元ネタかな? ちょっと強引か。



HAL:キスマイの子たちが出るのは同盟軍の中の1エピソードを舞台化するものみたいですが、中川さんらが演じる役を主人公にするなら本編ではなく、外伝の話が中心になるんじゃないでしょうか。
実は最初に舞台化の話を聞いた時点でこけるとおもったのになぜシリーズ化されてるのか。好評なんでしょうか?


——それだけ根強いファンがいるんでしょう。そこに目をつけるジャニーズもww
HAL:原作はジャニーズのファンが読んで楽しめるんでしょうか? 登場人物はいずれも魅力的なキャラクター造詣なので、演じる役を楽しむことは出来ると思いますが。
宝塚は一度舞台化の話が持ち込まれたものの「女性キャラが少ない、恋愛要素がない」という理由で蹴ったのになぜいまさら舞台化するんだかという感じです。ラインハルトのビジュアルは宝塚の男役にははまりそうで、そこはぴったりだと思います。



HAL:ぐぐったら舞台の映像がありましたが、宝塚もこんな感じになるのかな。いずれのステージも宇宙での艦隊戦をどうやって表現してるのか謎です。


——『テニスの王子様』もそうですけど、こういう舞台も一度観たい気がします。
HAL:2ch 住人はこれでやってほしかったみたいですが。


http://1.bp.blogspot.com/_dRLSbijVIF8/TMrSHkApyqI/AAAAAAAAEhs/pEVVIyCdbZ0/s1600/img.jpg


HAL:悪乗りの過ぎるキャスティングですが、確かにヤン・ウェンリーは内村さんにやってもらいたかったですね。ご本人も「誰も知らないだろうけれど、いつかヤン・ウェンリーを演じてみたい」とおっしゃってたみたいです。こんなコントも作ってたし(盛大に滑ってますが)。



HAL:でも河村さんも原作に並々ならぬ思い入れがあったようで、それはそれですごくありがたいことです。全然知らない人にやられるより、作品が好きな人にやってもらえるというのは幸せなことですよね。


——続いて『 KinKi Kids で好きな曲BEST5』をお願いします。
HAL:それぞれのソロをこの中に入れていいのかわからないので、グループだけに限定します。シングルから2曲、カップリングとアルバムから3曲選んでみました。カップリングはライブでも歌われることがなくて、本人たちにすら忘れられていることが多いので、ちょっと光を当てたくて。


1位 ボクの背中には羽根がある
2位 青の時代
3位 Bonny Butterfly
4位 サマルェカダス〜another oasis
5位 君と僕のうた


——まずは1位『ボクの背中には羽根がある』から。
HAL:最初に聴いたとき、「今、幸せに触ったみたい」という松本隆さんの詞に衝撃を受けました。なんて繊細な表現なんだろうって。ただ単に「幸せだ」と言ってしまうより、もっと何か「幸せ」が得難く貴重なものに思えてきて、でもその「幸せ」は特別なものではなくて、些細な日常生活の中で「君」と共にいられることで得られるもので、歌詞の主人公がそれをどんなに大切なものだと思っているか、一瞬にして伝わってくる。


——あの部分の振りもいいですよね。
HAL:振付けも確かに印象的でしたね。私はイントロ部分のダンスが好きでした。あとは単純にフォルクローレ調のアレンジが好きですね。アンデス民謡の『コンドルが飛んでいく』をほうふつとさせる懐かしさと広がりがあります。同じ理由でポルノグラフィティの『アゲハ蝶』も好きです。


——続いて2位『青の時代』。
HAL:思春期に陥りやすいモラトリアムを脱却して、ただひたすら人生を歩いて行こうとメッセージを、叙景的な歌詞と共に歌い上げるバラードですが、まさにその時代の二人が歌っているのを見ると、そのひたむきさと純粋な佇まいに胸を打たれるというか…。あの当時の二人って年より大人びていて、それでいて不安定な揺らぎがあって目が離せないものがありました。あれは少年期と青年期の端境の時期だったから出せる危うさと輝きだったんだろうな、と当時の映像を見ると思います。その頃の二人にぴったりだった一曲だと思います。


——3位『Bonny Butterfly』
HAL:これはもうインタビュー前編で語った通りです。『青の時代』のいたいけだった二人も「悪い遊びを教えてあげるよ」とか歌っちゃう大人になってしまったわけですが、淫靡な歌詞と曲調の華やかさのギャップがいいです。ライブでどんな感じでやってくれるか非常に楽しみだったわけですが、前回の紹介してくださった φコンサートの時のジャージ衣装は今見ても「何故ジャージ?」という感じだったので残念でした。その分、今回のKコンサートの衣装は良かったのです。


——なかなか動画が用意できなくて・・・ 申し訳ないです。
HAL:いえ、確か正規に流通している DVDではコンサート映像はあれしかないはずです。KinKi はコンサートの DVD化が少なすぎ! J コンサートもファンからの要望がなければDVD化する予定はなかったと雑誌で本人たちが言ってるの聞いて驚きましたよ。Kに関しては早々にDVD発売の告知が出ましたけど、いつ発売されるのかじりじりしてます。


——4位『サマルェカダス〜another oasis〜』。これ聴いたことないです。
HAL:『スワンソング』のカップリング曲ですけど、マイナー調の二人の声質を生かした良曲だと思います。日曜夜にやっていたハウス名作劇場アニメの主題歌にできそう。郷愁を感じさせる歌詞ですよね。


——『スワンソング』は Youtubeとアルバムで聴いたからな。
HAL:KinKiはカップリングにも良曲多いですよ。検索してみたらこちらのサイトで聴けるみたいです。


ttp://www.pideo.net/video/xuite/4929332b30d4b666/


HAL:『 K album 』の宣伝でNHK-FMで生放送をしたときに、高校生の男の子からライブで歌ってほしいとリクエストがあって、二人も乗り気だったのですが(曲自体は「光一が好きなパターン(本人談)」だそうです)、結局セットリストには入りませんでした。そもそも曲自体、リクエストされるまでどんな曲かも覚えていなかったという…。この調子でライブで歌われず埋もれていく名曲いっぱいあるんでしょうね。


——5位『君と僕のうた』。これも聴いていない!



HAL:『 Time 』のカップリングです。『 K album 』の『危険な関係』ほど直截でなくても、同じ『 K album 』の『君と僕の中で』や『ビロードの闇』のカップリングの『10years』など、曲中で歌われる「君と僕」がどう考えてもKinKiの二人を示唆していると取れる曲は結構ありますが、その中でも特にこれが好きです。二人だからこそ乗り越えられてきた絆を感じさせる歌詞がいいですね。
 

——moemarchさんのときに、『愛のかたまり』をKinKi の2人の関係として読み取る話を聞いて、大変驚きました。でも、ファンの間ではそういう読み取りが常に行われているんですね? この曲、私には普通のラブソングにしか聴こえないのですが・・・・
HAL:常に?なのかどうかは知りませんが、そういう読みとりしている層も一定層いるとは思います。そこまで行ってない人でも、ファンは二人のこういう空気感大好きでしょうし。
 


HAL:そういえば直木賞作家の三浦しをんのエッセイでも同じような話が出てましたね。KinKiの曲をカラオケで歌いながら、その歌詞の持つ特異性について友人と話しているんですが


「…絶妙な歌謡曲っぽさといい、乙女心狙い撃ちな胸キュンのせつない系の歌詞といい、キ○キにはただごとならぬ陰微さがあるね」
「これが男二人のデュエットというのがまた、気が抜けないんですよ」
「たしかに。たとえば『きみ』と歌っていて、それはたぶん歌詞的には恋してる相手の女の子のことなんだろうが、しかしそのときに一瞬でもキ○キの二人が視線を交わしたりしようものなら、途端にお互いへのラブソングに変じてしまう危険性がある」
「男性デュオの閉鎖性と緊張感を、よくわかった歌詞なんですよ」
                三浦しをん「悶絶スパイラル」(太田出版)より引用 


HAL:伏字は原文そのままです(笑)。ちなみにそういう意味では三浦さん的には同じデュオでもチャゲアスの歌詞は物足りないそうです(笑)。ゆずとかケミストリーは三浦さん的にはどうなんだろうと気になります。



——その2つはないでしょう(笑)。そうだ。Hey! Say! JUMP『 SUPER DELICATE 』は完全に意識していましたよ。山田涼介 と中島裕翔 が顔を近づけて・・・・2分20秒あたりから。
あっ! 宅八郎さんはここでインタビューをしたとき、修二と彰青春アミーゴ』には、色濃くBL テイストがあると言われていましたよ。キンキも思い切って、『危険な関係』をシングルカットすればよかったですね。
HAL:『青春アミーゴ』は、田舎のチンピラが上京した話でしたっけ? ああいうマフィアをモチーフにした作品とか日本でも仁義関係の作品のような男同士の世界には少なからずそういう要素があるというのは、海外の研究者からも指摘されてることみたいですよ。
任侠物でなくても、夏目漱石の『こころ』も先生とKの関係はゲイだとアメリカの日本文学研究の学者に指摘されたそうです。前に大学でジェンダー論の講義を受けた時に講師が言ってました。『菊花の契り』がBLというか衆道の要素があるというのは知っていましたが、『こころ』もそう読めるのかと衝撃を受けた記憶があります。鈍い私には女性を巡っての単なる三角関係のもつれとしか読めなかった。ヒロインの立場は…。


——島田雅彦さんが『こころ』を題材にして書いた『彼岸先生』には、それっぽい描写があったような・・・・
HAL:話をKinKiに戻しますが、私としてはB’zの『RUN』もそうですが、長年やってきている相棒との関係性を歌った曲を聞くと、男性間の友情とか仲間意識っていいなあと、女性の自分には絶対経験できないものなので、そういうところが好きなんですが。



HAL:Moemarchさんの記事も拝見しましたが、そういう捉え方もあるのかと興味深かったです。私も『愛のかたまり』は普通に男女間のラブソングとして受け取ってました。
実際のところはどうなのかは知りようがないですが、一時期の二人の距離感は、漫画ですけど成田美名子の『CIPHER』に出てくる双子みたいだと思ってました。頼れる相手がお互いしかいなくて、そのせいで自分と相手の境界線を見失っている部分があって、けれどどうしても異なる部分というのは出てきてしまって、その違いゆえにお互いがお互いにコンプレックスを抱いている、というあたりが。今の二人にではなく10代後半から20代くらいにかけてのKinKiの印象ですけど。異論反論は受け付けます(笑)。


——ああ『CIPHER』、高校生の頃に読んだなー。
HAL:今はフィギュアスケートのペアのパートナー同士に似てるなあと思いますね。ペアってものすごく危険な競技なので、お互いの息があっていて関係性が良好でなくては絶対に成立しない競技なんですが、必ずしも夫婦や恋人の関係ではなくて、競技以外のプライベートの部分では全く別々って関係も珍しくないんですね。そういう二人が命がけの共同作業を通じて、お互いを信頼しあい見ていなくても相手が何をしているかまで無意識にわかっていて、二人にしかできないプログラムを作り上げる、というのがすごいなと思うんですが、今のKinKiの二人もそんな関係に思えます。


——いろんなものを飲み込んで現在がある。そんな感じでしょうか。
HAL:そうですね。そういう相手がいるって性別問わずうらやましいですけど。話はそれますが『愛のかたまり』はむしろ製作経緯が面白かったですね。『Hey!みんな元気かい?』のカップリングですが、もともと『Hey!〜』はKinKiのために製作された曲ではなく、たまたま耳にした剛くんが気に入ってシングルに推した曲で、光一くんの方は(今は気に入っている大事な曲だと前置きしたうえで)今までのKinKiの方向性とはあまりに違っていて、これをシングルとして出すことにためらいがあったそうです。


——この曲、日本語学校を辞める前に生徒にあげた CDの1曲目でした。凄く受けがよかったです。ベトナム人は基本的にロックに慣れていません。ダンスミュージックは日本人と同じようにアメリカの物を聴いているのですが。でも、この曲はそんな彼らでもわかるようなストレートな、明るいロックなんです。いい曲ですけど、もの凄く普通なんです(笑)。
HAL:そうなんですか。そういえばこの曲、フィギュアスケートでも使われたことあるんですよ。『Stars On Ice』という北米のアイスショーがあるんですが、日本でツアーをしたときに日本向けのサービスとして、もともとあるカウボーイのプログラムをアレンジしてこの曲を使って滑ってくれたんです。


——そうか。ちょっとカントリーっぽいのか。でも、それはビックリですね。
HAL:五輪や世界選手権の歴代メダリストが KinKiの曲に乗って滑るというある意味すごい光景を目にしました。映像が Youtube には上がってないので紹介することができないのが残念ですが、一体誰の発案でどっから KinKi の曲出してきたんだろう。その前年は郷ひろみの『二億四千万の瞳』使って滑ってました。

——やっぱり、日本と言えばジャニーズなんですよ(笑)。
HAL:また脱線してすみません。話を戻します。その時にスタッフからカップリングの作曲を依頼されて、KinKiの王道路線はこれだろう、と作曲したのが『愛のかたまり』で、剛くんはメロディを聞いて「光一のメロディには女性言葉の詩が似合う」と思って「女の子にこんな風に思ってもらったら幸せだな」と思ってあの詩を書いたと言ってましたね。
その曲がアルバム『39』の時の人気投票で1位になって、光一くんとしてはしてやったりだったみたいですけど。


——いい曲ですよ。凄く後を引く。
HAL:結局のところKinKiの何が好きかって、ユニゾンでもハモリでも重なった時に綺麗に調和して、光一くんの声でも剛くんの声でもない、第3のKinKiの声ができるところなんですよね。最近では調和しすぎて、二人じゃなく完全に一つの声になってしまって、あえて音をずらすときもあるようですが(笑)。
現在はソロとしての活動比重の方が大きいような気もしますが、二人にしか歌えない二人だからこそ歌える歌を大事にしてほしいなと思います。
そういう意味でも、『 K album 』は個人的には大好きな作品でしたし、ライブを見に行って、本人たちも現時点で最高の物を見せようと進化してくれているのがわかって、今後も非常に楽しみにしています。


——『 K album 』は他のファンにもお勧めですよ。
HAL:いろいろ聞いているwakita-Aさんにそういっていただけると、心強いです。他の方の対談記事でランカ・リーの名前が出てきたときは、守備範囲の広さにびっくりしましたよ。


——ジャニーズはすべてに通じていますから。ここでみなさんからいろんな趣味の話を聞かせてもらうのは、それもあるんです。
HAL:個々の技量に関して言えば、剛くんは『Family』のコンサートの時に改めて驚き感心したんですが、たった1フレーズだけでも本当に気持ちの伝わる歌い方をしますよね。歌声だけで人の心にメッセージを伝えられる稀有な歌い手だと思います。本当に。
光一君は今年のライブでも上達してるなあと思ってたんですが、3月に『 Endless SHOCK 』を見に行ったら、びっくりするくらい声量があってさらに上手くなっていて驚きました。
舞台自体、昨年は震災のために中断してしまったこともあってか、光一君だけでなくカンパニー全体が、「明日幕が無事に上がる保証なんてないから、今この一回を全身全霊でやろう」という意識でいるようなそんな凄みがあって、4か月間ダブルキャストが一切無しでこのテンションでやって大丈夫なんだろうかと、ちょっと心配になるくらいでした。もちろん皆さんプロなので、そんな心配をする方が失礼になるんでしょうけど、そのくらい凄い気迫だったんです。


——そうですか。声が出るようになって、舞台が楽しくて仕方がないのかもしれませんね。素晴らしい!
HAL:前々から光一君は舞台に立つの楽しくてたまらないみたいですよ。歌という点だけでなく光一くんはステージを作り上げていく過程が好きなんでしょうね。4月にも見に行きましたがハードな舞台でどんどん痩せていってるのにすごく楽しそうでした。もともと少年隊の舞台を見て、ミュージカルがやりたくてジャニーズに入ったそうなんですが、その夢をかなえられて良かったなと思います。


——それは本当でしょうか? お姉さんが少年隊のファンだったという話はどこかで読みましたが。ジャニーさんが光一くんに舞台やらせたくて、誘導したのでは?笑
HAL:そのお姉さんが少年隊のミュージカルに連れていったみたいで、それを見て「こういう世界があるんだ!」とカルチャーショックを受けたみたいですよ。


——そうですか。お姉さん、やりますねー(笑)。英才教育!
HAL:ドラマ「人間・失格」のDVDの特典映像でも将来の夢を聞かれて「歌も芝居も踊りもすべて入っているからミュージカルがやりたい」ってはっきり答えていますから、誘導されたにしても相当に年季の入った夢ですね。DVDではろくにカメラも見られないこんなシャイな子がなんでまたミュージカルやろうと思ったんだと思いますが(笑)。


——1962年4月の初代ジャニーズ結成時から、ミュージカルが目標ですからね。それを受け継ぐのが光一くんなのでしょう。
HAL:ジャニーズでなければ帝国劇場で、本人が曲制作や演出、脚本にも関わってオリジナルストーリーでミュージカルを若干25歳(当時)でやらせてもらえるなんて、絶対出来なかったと思います。それをやれるだけの力を彼が付けたというのもあるんでしょうけれど。



HAL:剛くんのソロ活動を見ても思うんですが、個人がやりたいと思うことに対して、まずやってみなさいよと環境を提示してあげることができる力が事務所にあるってすごいですよね。もちろん本人の実績や実力があってこそのものなんで、与えられた環境を次につなげられるかどうかも、自分次第だとは思いますが。


——そうですよ。いま、ソロになって不安になってる人もいますし。「You、やっちゃいなよ!」の後は自分次第ですよね。ある意味厳しい話です。頑張ってほしいですけどね。
HAL:それで相方にこれだけやられたら、剛くんだって負けてはいられないと刺激されるだろうな、と思いました。実際、今出ているアルバムも現時点では私はラジオで流れた曲しか聞いてないんですが、非常に力の入ったものですし、お互いがお互いの領域で、才能を磨いているのを見るのは楽しいです。
ただ、これは個人的な思いですけれど、KinKiの二人はコンビとして長く続けていくために、慎重に自分達の距離をはかっている部分もあり、お互いに踏み込まない領域をあえて作っているとも思うのですが、そういうのをかなぐり捨てて、一度真正面からぶつかってみたら凄い作品ができるんじゃないかなとも思いました。
でもそうなると「最高のアルバムができたから」と解散してしまったJUDY AND MARYみたいになってしまうかもしれませんけど(笑)。


——ありがとうございました! また、機会がありましたら、よろしくお願いします!
HAL:こちらこそありがとうございます。思いがけず語る機会をいただけて嬉しかったです。盛大に脱線しまくってすみません。