ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

ジャニコノ52.男闘呼組『DAYBREAK』。

最近、AKBライター さやわかさんの文章に注目しています。AKBライターと言っても、いろんな人がいるわけですよ。本気で好きな人。明らかにお金をもらって書いている人。そして、業界の空気を読んで文章を書いている人。大まかに言うとこの3つですかね? さやわかさんはどれなんだろうなー


さて、AKBライターの間では、最近『EXILE PRIDE』というCDの販売方法が話題になっています。ライブチケットとの抱き合わせ販売でロングセラーを記録しているのです。せっかく AKB のCDをロングセラーに仕立てたのに、あっさり EXILE に上を行かれてしまいましたw さやわかさんも前回はその商法を揶揄する文章を書いています。しかし、今回はなぜか HIROさんのプロデュース方法について真面目に文章をかかれていますよ。


9月29日付 CD シングルBEST 5。
http://d.hatena.ne.jp/wakita-A/20131002/1380725633
『AKBライターのさやわかさんは今週もオリコン3位に入った『EXILE PRIDE』商法について「新しさって何だろう」と皮肉を書かれています。やっぱり腹立たしいのかなー? AKB VS EXILE 注目したいですww』


EXILEの“成り上がり”を支える、リーダーHIROの物語プロデュース力(さやわか)
http://realsound.jp/2013/10/exilehiro.html
EXILEは2003年にタイアップ攻勢を利かせたアルバムでチャート1位を記録するが、このやり方自体は実に90年代的なもので、特に新しさはなかった。そういった手法を採ること自体が、このグループの年期を感じさせる。しかし同じ年、EXILEオリコン2位のロングヒット曲『Breezin' 〜Together〜』を発売し、これはメンバーの自信につながっていた。そこにもやはり、「自分たちを信じて頑張る」というような浪花節の物語が差し挟まれている。これは何かに似ていると思えば、それはゼロ年代以降に台頭したグループアイドルの見せる、売れない下積み期間を経て、やっと大きな場所でライブをやり、ついにオリコンで上位になるという「感動の物語」と、ほとんど同じものだ。アイドルシーンでライブを中心に活動するアイドルが増え、そうした「感動の物語」が観客に求められるようになっていくのも2003年以降のことなのである。その意味でHIROの、というかEXILEのやり方は時代に寄り添っている。近年のEXILEAKB48と何ら変わらない複数枚CD販売を行っているが、それもむべなるかなと言ったところである。結局、今の音楽チャート上位を席巻しているのは音楽の力よりも物語の力であり、プロデュースという役割には物語をうまく演出するという意味が含まれるようになった』


『アイドルシーンでライブを中心に活動するアイドルが増え、そうした「感動の物語」が観客に求められるようになっていくのも2003年以降のことなのである』と さやわかさんは書かれています。この人は2003年が特別な年だといろんなところで言われているんですよ。でも、2003年以前からアイドルとファンの関係に着目した歌詞は書かれていました。



 ♪ そうさ……Growing Love あきらめなかった
   二人の強さを誇りにしよう 今日から
   俺たちの夜が明ける 光に寄り添うのさ
   この俺の全て賭けて 愛を誓いたい


これは 男闘呼組 のデビュー曲『DAYBREAK』(1988年)の歌詞です。作詞は大津あきら、作曲は MARK DAVIS こと 馬飼野康二です。男闘呼組は 1985年に結成。しかし、1987年に結成し、大ブームを巻き起こした 光GENJI よりもデビューが後になったわけです。それでも俺たち(男闘呼組&ファン)は夢をあきらめなかったというのが上の歌詞なのです。みんなこの歌詞に大泣きしたことでしょう。



実のところ さやわかさんが書かれているような「感動の物語が観客に求められた」というのは、80年代以前では演歌の世界の定番でした。苦節何年を売りにした歌手がたくさんいたのです。そして、それをパロディ化したのが 秋元康とんねるずでした。『雨の西麻布』(1985年)では、歌う度ごとに前奏のセリフで「演歌歌手あるある」的なセリフが次々と登場しました。


しかし、その3年後、ジャニーさんは『DAYBREAK』一曲で「苦労を乗り越えファンと喜びを分かち合う」というエンターテイメントを作りだしたのです。これ以降、ジャニーズではデビューまでの期間が徐々に伸びて行くことにもなったのですがw


あっ、蛇足だけど、私が最初にアイドルとファンの関係に注目したのは、1998年頃だったはず。制服向上委員会(SKI)のファンの人が「SKI はメンバーと友達のように話せるんですよ」と教えてくれたときでした。「そんなのもうアイドルじゃないでしょう!」ってドン引きしましたよw でも、今はそっちの方が主流だって思ってる人も多いんでしょ?