ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

ビデオニュースでワールドカップ特集。

珍しくビデオニュースでサッカー特集です。もちろん、今回のワールドカップであの選手がどうしたこうしたなんて話はされません。『今回のワールドカップで顕在化した「合理性」対「偶然性」の価値対立は、実際はサッカーの枠を遙かに超え、今日われわれの社会生活の至るところで衝突している価値対立と共通していると今福氏は言う』。2006年あたりからドイツのデータ・サッカーみたいな話はされてましたけど、今回そのチームが優勝してしまったわけです。将棋の電王戦のようになったら確かにつまらないかなー 合理性の追求はほどほどにしてもらいたいものです。サッカーは別にしても今回の放送は私に役立つ話がかなりありました。もう一度見ます。



◉ブラジルサッカー惨敗に見る「世界の危機」ゲスト:今福龍太氏(東京外国語大学大学院教授)
http://www.videonews.com/on-demand/691700/003374.php
『今回のドイツはサッカーの大きな魅力である「偶然性」や「即興性」「美しさ」のような数字に表れない価値観を排除し、もっぱらより多くの得点を挙げることのためにデータを集積し、研究を重ね、戦術を練り、統率の取れたチームを編成した。その結果、世界を制することに成功はしたが、そのサッカーは魅力に欠け、ブラジルが大事にしてきた「フチボウ」(フットボールのブラジル発音)とは似て非なるものとなってしまった。そして、そのドイツサッカーが世界を制したことで、これからのサッカーがドイツ流の合理性を徹底追求した無味乾燥な点取りゲームになってしまうことを今福氏は強く懸念しているという。
 現代サッカーは高度に科学化、情報化しつつある。試合を観戦しているだけでは分からないが、選手のプレーは逐一モニターされ、どういう動きをしてきたかがデータ化され蓄積されている。選手の走行距離やパスの回数まで自動的にカウントされるICチップを埋め込んだスパイクすら開発されているという。そして監督、コーチ、選手自身の判断ではなく、あくまでもデータに基づいた戦術が組み立てられ、選手交代のタイミングすらデータ分析の結果に基づいて行われるようになりつつある。そこにはもはや人間の感性が有機的に作用しあう「偶然性」などが介在する余地はない。むしろそうした不確定なものを徹底的に排除することこそが、勝利への最適解であるという考え方が主流になりつつある。これをとことん突き詰めていけば、リモコンで指令を受けたサイボーグ同士が戦っているのと、さして変わらないようなものになってしまう。正にサッカーの危機である』


◉[第24回]欧州サッカーで進む統計データの活用 独代表の無敗支える(忠鉢信一
http://globe.asahi.com/sports/2013070500003.html
『ドイツは06年ワールドカップ(W杯)ドイツ大会の前、米国在住だった監督(当時)クリンスマンの主導でデータ分析を始めた。モデルは野球の米大リーグ。データ分析でチームを強化し、映画「マネーボール」でも描かれたオークランド・アスレチックスだ』