ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

松谷創一郎さんのコメントに反論。

先日書いた「今年も頑張るK-POP1月。」でライターの松谷創一郎さんについて「でもこの人ってAKBを絶賛してた人だよね?」と書いたところ「←してません。むしろ逆です。」とご本人からコメントを頂きました。そして、そこに示されていた松谷さんの文章を読んだ私は「まんま AKBライターの文章」とコメントしました。その理由を以下に書こうと思います。


◉今年も頑張るK-POP1月。(2016年1月22日)
http://d.hatena.ne.jp/wakita-A/20160122/1453444169


◉自らバリカンで…「AKB辞めたくない」峯岸みなみ丸刈り謝罪(産経ニュース 2013年2月1日)
http://www.sankei.com/entertainments/news/130201/ent1302010006-n1.html
AKB48峯岸みなみ(20)が31日発売の「週刊文春」でEXILEの弟分グループ、GENERATIONSの白濱亜嵐=しらはま・あらん=(19)との“お泊まり愛”を報じられたことを受け同日、研究生に降格することが発表された。AKBの恋愛禁止ルールに抵触したためで、運営側が1日付での処分を決定。峯岸は31日夕、自ら頭を丸め、動画投稿サイト「Youtube」で約4分間「AKB48を離れられない。甘い考えなのは分かっています。すべて私が悪かったです」と涙ながらに謝罪した。(サンケイスポーツ)報道を受け、この日午後5時に配信されたYoutubeのAKB公式チャンネルの動画で謝罪した峯岸は、胸もとまであったロングヘアをバッサリ。丸刈りという衝撃の姿をさらした。涙で声を震わせながら「本当に申し訳ありません。1期生として後輩のお手本になるような行動をとらなければいけないのに、軽率で自覚のない行動でした」と頭を下げ「週刊誌を見て、いてもたってもいられず、誰にも相談せずに坊主にすることを自分で決めました」と理由を明かした』


まだ20歳。見た目には高校生にも見えなくない女の子が、顔を崩して泣きながら、自ら髪をバサバサ切りまくる。「精神が崩壊してるのではないのか?」と心配になるような映像です。しかし、その理由が恋愛禁止のルールを破って、それでもAKBを辞めたくないから行動に及んだとの本人発言を聞いて、「気持ち悪い!」と多くの人は反応したわけです。海外の反応も大きなものでした。しかし、松谷は「気持ち悪い」という反応は、「論拠の乏しいヒステリックな反応」だと切り捨ててます。


◉リアリティショーとしてのAKB48峯岸みなみ丸坊主騒動の論点〈1〉松谷創一郎
http://bylines.news.yahoo.co.jp/soichiromatsutani/20130205-00023340/
『この映像への反応とは、ほとんどがネガティヴなものだった。もちろん、これまでにもAKB48と総合プロデューサーの秋元康は、数多くの批判を受けてきた。ただ今回の一件は、これまでとはちょっと質の異なる反応をされている。「気持ち悪い」多くのひとが示すのはこうした情緒的な反応であり、それが堰を切ったように噴出している。だが、その「気持ち悪さ」の内実も多種多様だ。今回の一件が何に起因し、その上で論理的に批判する者がいる一方で、そのほとんどは論拠の乏しいヒステリックな反応でしかない』


これは炎上を消火するための文章ですよね。別にいいと思いますよ。何が起因してこのような「気持ち悪い」映像が登場したのかを調べて頂くのは。読者も興味があると思います。でも、「ヒステリックな反応だ」と攻められるのはどうなんでしょうね? 峯岸の異常行動に対するまっとうな反応にも思えるのですが、松谷自身は「情緒を大義に、圧倒的多数という追い風を頼りにしながら、ここぞとばかりにしてバッシングしているだけでしかないからだ。それも極めて“気持ち悪い”日本の姿である」と手厳しい。「気持ち悪いのはお前らだ!」ってことなのか?


『なお、先に断っておくが、私はAKB48のファンではない。ただし、周囲に熱心なファンは何人もいるので、AKB48についての知識はそれなりに有している。そこで必要なのは、感情論をしっかり削ぎ落としながら、フェアな姿勢で問題の根本に迫っていくことだと考える。AKB48を全否定するでもなく、かと言って全肯定するでもなく──。さて、この問題の論点は多くあるが、大きく以下の三つに分けられる。1:リアリティショーの問題点 2:丸坊主謝罪を導いた体育会系気質 3:「恋愛禁止」ルール 3回に分けて、この点について考えていく。』


参りました。丸刈り事件について「気持ち悪い」という感情を表出するためには、その前にもっとAKBを知らなければならないと言っているようです。しかも長文3回に分けて・・・ 3行で書けとは言わないから、せめて1回にまとめてくれませんか? 新興宗教の批判をしたときに、お前らは私たちの教典を読んでないからそんなことを言えるのだと返されたみたい。


しかし、私が松谷のことを「AKBライター」だと書いたのは、ここからのAKBの説明文を読んだからです。この人たちはAKBを説明する時に、運営からの発表に対して疑問をまったく差し挟まないんですよ。例えば、AKBのドキュメンタリー映画を観て「センターを務めていた前田敦子は、舞台裏で過呼吸になって倒れながらも、ステージ上では笑顔になって歌い踊る。それは、壮絶としか言えない映像だ」と書くのですが、それがフェイクである可能性については触れません。AKBから出て来る情報をそのまま額面通り受取るのがAKBライターの作法だからです。


音楽に詳しい人であれば、60年代後半に人気を博したGSグループ、オックスがステージで行った失神パフォーマンスを知っているはずです。ボーカリストが感極まって歌の最中に倒れるのです。その後も、それに影響を受けたパフォーマンスがあったことも知られています。前田のそれは舞台裏であったことだと指摘する人もいるでしょうか? もちろん、カメラが回っているのですから裏も表もありません。リアリティショー内の出来事です。


AKBのプロデューサー秋元康は、テレビやラジオの放送作家をしていた人です。しかも、「ハプニングが一番視聴者を惹き付ける」という発言もしています。演出を疑うのは当然のことではないでしょうか?


『もっともオープンな点は、総選挙という制度で各メンバーの人気を反映させているところだ。そもそもこの総選挙は、運営側によるメンバー間の不公平をなくすようにファンが求めた結果として生み出された。つまり、民意を反映することが目的だ(もちろんその「民意」とは、完全な民主制の反映ではない。「ひとり一票」という、従来の民主制ではないからだ)』


AKB総選挙についての解説はもっと凄いですね。「従来の不公平な業界の慣習に対し、ひとつのアンチテーゼになっている」とまで絶賛しています。しかし、これは国会議員や知事を決める公的な選挙ではありません。いちアイドルの運営が行っているイベントに過ぎないのです。ここでクリーンな選挙が行われていると証明するものは何もありません。


『ただ、そうは言っても、若い女性が苛烈な競争の中で半ば自傷的に坊主にするのは、異常なことだ。彼女が丸坊主になるほど追い詰められ、その姿での謝罪映像を公開してしまうリアリティショーのあり方は、間違いなく改善する必要があり、そこを批判すべきなのは間違いない』


世間の「気持ち悪い」の声を「論拠の乏しいヒステリックな反応」と言って切り捨てたはずなのに、最後になって丸刈りの公開映像は「異常なことだ」と認めてしまいましたw いや、その通りですよ。異常な行動に違いありません。さらに・・・・


『もうひとつ、私が訝しく思うのは、やはり運営事務所のAKS峯岸みなみの所属事務所であるプロダクション尾木についてである。峯岸はこの間成人式を迎えたばかりだ。周囲の大人は、そんな彼女が自ら頭にハサミを入れるのを止めず、しかもそれをそのまま受け止めてあの映像を公開した。つまり、丸坊主にすることと映像公開の二つを周囲がスルーしてしまった。いくらAKB48の売りがリアリティショーだとしても、この二者で歯止めが効かなかったことには、大いなる問題があるだろう』


「誰にも相談せずに坊主にすることを自分で決めました」と峯岸はコメントしています。しかし、そもそも、CMにも出演する女性アイドル・タレントが勝手に丸刈りになんて出来るのでしょうか? それこそ正統な解雇の理由になる気がするのですが・・・。私はこの丸刈り騒動は秋元康の演出だと思っています。だって、YoutubeのAKB公式ページにアップされた映像なんですもんね? しかも公開されて即削除されなかったのですから。秋元はとんねるずに代表されるように、イジメ芸を好む放送作家でもあったわけですし。そのあたりはさすがに検証されるべきだったと思うんですよ。(つづく)