ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

中村明一『倍音』。

 

相変わらず「音像」のことを考えています。その手掛かりになりそうな本を見つけました。尺八演奏家の中村明一著『倍音』です。一応「倍音」という言葉は知っていました。でも、それがどういうものか知らなかったのです。

 

倍音 音・ことば・身体の文化誌

倍音 音・ことば・身体の文化誌

 

 

ある音(基音)について、整数倍の振動数をもつ音を「整数次倍音」、それ以外の音を「非整数次倍音」と呼びます。これだとよくわからないですが、自然の音の多くが「非整数次倍音」で、西洋楽器のほとんどが「整数次倍音」だそうです。他には、郷ひろみの声が「整数次倍音」で、桑田佳祐の声が「非整数次倍音」です。どうですか? わかりましたか? もっと言うと、タモリの声が「整数次倍音」で明石家さんまの声が「非整数次倍音」だそうです。要するにハスキーな声が後者な訳です。日本人の多くは後者が好きなんだそうです。

 

まだ半分ほどしか読んでないんですけど、脳のことについて書いた箇所が興味を引きました。そう、音楽は耳で聴いてるわけではないのです。脳で聴いてるのです。これは探って行く必要がありそうです。「音像」は脳で聴く音楽だからです。「非整数次倍音」を取り除いて、「整数次倍音」のギラついた音に焦点を当てたのが「音像」なのかもしれません。