アメリカは訴訟社会だと言われています。なので、裁判を扱ったドラマにも面白いのが多いですよね。しかし、あまりにもドラマが多すぎて差別化を図るのも困難になっていそうです。Amazonプライムで『BULL/ブル心を操る天才』のシーズン４が公開されました。このドラマでは裁判における検察と弁護士の対決に加えて、陪審員をどう選ぶか、陪審員をどう誘導するかに焦点をあててドラマが進行します。主人公のブルは、弁護士にその指示を出すコンサルティング会社の経営者なんです。
シーズン４の第１話は「偶然の連鎖」というタイトルでした。大晦日、カウントダウンで賑わう BAR の店内で、一人暗く泥酔してる男がカウンター内の若い女性にテキーラのお代わりを注文します。彼女はお金持ちの子女でありながら、バイトで働く大学生です。お客の状態を心配して、お酒を注ぐのを躊躇します。しかし、店主には今騒がれたら困るから、注いでやれと言われるのです。彼女は仕方なく「ハッピーニューイヤー」と言って、お酒を注いでやりました。その後、お客は自分で運転する車で帰ります。彼女は心配になり、店主の命令に背きタクシーで車を追いかけます。警察に電話して、泥酔した男が車を運転していて危ないと通報するのです。しかし、まもなく車は止まりました。家に着いたようです。彼女も安心して電話を切り、仕事に戻りました。
事件が起きたのはその後でした。男は元妻を含む５人を射殺。その場で男も警察に射殺されます。新年早々の悲劇でした。そして、２年後、事件前に犯人にテキーラ６杯を注いでいたことで、彼女は過失致死の容疑で裁判にかけられるのです。犯人は死に、事件のせいで BARも潰れ店主は雲隠れしていました。日本人の感覚で言えば、彼女にはなんの罪もないと思いますよね。少なくとも罪には問われないと。でも遺族の感情としては誰かに責任を負わせたい。その誰かが彼女だった。アメリカではこういう事が起こり得るようです。ブルは彼女の父親から依頼を受け、無罪にするべく動きます。
偶然の連鎖。まったく何が起こるかわからない。彼女に罪はあるのでしょうか？ そして、私にも罪があるのでしょうか？ いろいろ考えたのですが、これが一番丸く収まる方法ではないでしょうか？ 高知出身でなくても大丈夫。2021年分でお待ちしております。
