ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

ドラマ『初恋の悪魔』を観た。

 

 

 

昨年はサッカーに追われてて、ほとんどドラマを観ていませんでした。Netflix も解約して、随分経つ。しかしそれでも、坂元裕二脚本のドラマを観てないのはないですよ。だって放送してるの気づいたのが第5話の予告を偶然観たとかだった。8月くらいかな。出遅れもいいとこ。テレビ、本当に観ないんです。いまもホテルのテレビの前にお弁当のゴミが積んである。

 

でも放送中に謎解きやるのも違う。そもそも謎解きあるかもわからない。で新年になって、数日前に hulu に入って昨日から観ました。面白かったです。だけどこれは坂元さんが脚本を書き出す前に、失敗してると気づいたドラマなのではないか? 失礼なことを書いてるかもしれない。しかし最終回まで観てそう思いました。いや「テレビドラマ」として失敗してると言うべきか。

 

このドラマの要点は「ハサミ」です。推理が得意な鹿浜鈴之助が収集しているのが、ハサミでした。ハサミがこのドラマ全体を貫いている。恐らく、再び坂元と組んで「家族」をテーマにしたドラマを制作したかった演出の水田伸生と、演劇のような舞台設定で猟奇殺人事件を描きたかった坂元が、そのクロスポイントを探って行くことで脚本が書き進められた。

 

 

登場人物のエピソードが各話を通して語られます。そして回が進むごとにドラマの全容が見えてきます。その集合点、クロスポイントとして、鹿浜の家に主要人物が集まり、『初恋の悪魔』というハサミは閉じられるのです。

 

主要登場人物には、それぞれ2面性があり、その2枚の刃のぶつかりによって傷ついています。しかし、その2枚の刃と向き合うことで、接点(着地点)が見つかり、登場人物は成長を果たすのです。こうやって書くと非常に面白いドラマですね。坂元さんは『初恋の悪魔』を演劇にしないのかな。

 

 

 

 

ではなぜ私が失敗してると思ったか? 数話観た段階で、二宮和也主演ドラマ『マイファミリー』を連想したからです。あっこれは「ディズニー+」に入ってたから観てた。このドラマは連続誘拐事件を通して、家族の再生が描かれていました。私は面白かったのですが、世間的には犯人がしょぼいという意見が多かったように思います。

 

でもそのしょぼさがいいんです。犯人は最初にした失敗を隠蔽するために、事件がどんどん大きくなる。『初恋の悪魔』では、ボタンの掛け違いとも表現されていた。器の小さな男がしょぼい理由で犯罪を繰り返し、自分でコントロールできなくなる。すごく時代を反映していると感じました。もっと批評的に書けるといいんでしょうけどね。

 

何が言いたいかと言うと、ドラマ『初恋の悪魔』は推理の面白さはあまりない。メインの事件に関しては。だから推理をメインに観ると面白さがわからないかも。あと、猟奇殺人鬼が暴れだすところは最高でした。なんか上がる。現実で会いたいとは思わないけど。ハノイで日系のホテルに泊まったとき、置いてあったマンガ『銀と金』を久しぶりに読んだんです。あれも凄かった。

 

あとわからないのはタイトルですね。何らかの意味があると思います。『初恋の悪魔』とは何か? これもまた初恋の2面性を表したタイトルかもしれないけど・・・

 

でも少し納得行かない。しばらくしてから、もう1回観ますよ。

 

 

 

SOIL & "PIMP" SESSIONS、ハノイでライブを観ました。あれは楽しかったな。「PIMP」が使えなくて別の名前でやってたけど。そこで日本語を大学で習っている女性と知り合いました。2013年3月と wiki に書いてあるから、私が日本に帰る直前ですね。母親が倒れて1度帰って、看病が長くなりそうだから5月にハノイの部屋を引き払うために、一度戻ったんです。

 

荷物を減らすために、日本文化センターに本を持って行ったら、その子がいて。友達と一緒に来てもらって、部屋にある欲しい物をあげました。だから、最後に話したのはライブで出会ったその子だった。なんか最近、ハノイでの生活のことばかり思い出すよ。