ハノイの日本人

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TERIYAKI BEEF 再熱!

以前、TERIYAKI BOYZ をDIS した『TERIYAKI BEEF 』という曲を紹介しました。TERIYAKI BOYZ は、NIGO を中心にm-flo のVERBAL やリップスライムのメンバーなどが結成し、全米デビューしたグループです。その全米デビューのシングル『SERIOUS JAPANESE 』に腹を立てた、人気ラッパーSEEDA とOKI が今年に2月に『TERIYAKI BEEF 』を Youtube などにアップしました。自分たちのことをネタにして笑われたことに対してやり返したようでした。詳しくはその動画で説明されています。




◉MCのGUINNESSがSEEDAのディス曲を発表。SEEDAもアンサー曲を公開
http://amebreak.ameba.jp/news/2009/06/000881.html
『収束に向かっていたSEEDAを中心とする“TERIYAKI BEEF”関連の動きだが、ここにきて新たな展開を向かえている。LIBRA RECORD関連の楽曲に多くフィーチャーしてきたMCのGUINNESSがSEEDAに対するディスを6月9日に発表。“SEEDA IS FAKE”という動画がYouTube上で公開されている』


この件は、VERBAL のポッドキャスト番組にSEEDA が出演し、誤解が解けたことで終息した状態でした。VERBAL 的にはSEEDA の楽曲を気に入っており、取り上げただけだったようです。それから数ヶ月経った今週、突然上の動画がアップされました。「6月創刊の『SOURCE MAGAZINE JAPAN』の表紙オファー」をSEEDA が断ったことに対して、GUINNESS はSEEDA に対して「臭い真実には蓋をするスタンスなんだろ?」と言っています。そして、その動画に対してSEEDA はすでにアンサーをだしています。



 

これから出掛けるので、感想はまた後で書きます。帰ってきました。


SEEDA のアンサー、リリック
http://nihon5rap.com/2009/06/seeda--.html
『歌は聴いたよ あれプリプロ!? トラックが泣いてる 誰あれ?ずぶの素人 ビデオカメラで 遊ぶ暇あったら サビの一つでも書いたら』


私はいわゆる『さんぴん世代」です。当時、野音にも観に行っています。でも、2000年あたりから貧乏になったこともあり、『サイファ』や ZEEBRA のラジオが終わってからは、あまりHIPHOP を聴かなくなっていました。再び聴き出したのは昨年ハノイに来てからです。こっちで出会った友達と日本語ラップの話で盛り上がったのがきっかけでした。タイミングはちょうどよかったようで、いまの盛り上がりの恩恵をずいぶん受けています。


で、今回の一連のBeef 合戦について感想を書いておきます。スチャダラパーが出演した『ウイークエンドシャッフル』の「日本語ラップ特集」で、BOSE は「こんな小さな世界で罵り合っていてもしょうがない」というようなことを言っていました。パーソナリティの宇多丸もその意見に賛同していました(BOSE さんがそういうのはわかるけど、宇多丸さんは普段あれだけ映画に対して厳しいスタンスでいるのに、自分のフィールドではDIS を否定するってどうなの?)。


でも『TERIYAKI BEEF 』でSEEDA を知り、その周辺のラッパー、DJ をたくさん知った私としては、Beef を否定したくないです。もちろん、それだけではありません。例えば、私の場合でもblog を公開している以上、どこからか「全否定」が飛んでくる可能性はあるわけです。これまでそれがないのは、単に私の知名度がないからってだけかも知れません。でも、それなりには緊張感を持って文章を書いてるわけです。知名度があるかないか、これはBeef を語る上で外せないテーマでしょう。必ずBeef のターゲットにされるのは、知名度の高い方だからです。でも、作品として聴く場合には、そんなこと関係ありません。クオリティはもちろんですが、作品として好きか嫌いかです。そうなのです、普通にリリースする場合より、Beef では知名度が関係なくなるのです。それがBeef の醍醐味なのです。今回、GUINNESS がなぜBeef をアップしたのかはわかりません。でも、私は否定する気にはなれないですね。作品も楽しめました。


今回の一連のBeef 合戦でBeef がハイリスクであることは、本当によくわかりました。そして、リスクを背負ってでもBeef をやる人たちがいることが、素晴らしいことだとも思います。失敗を怖れずバンバンやって欲しいですね。それが作品の応酬である以上、シーンの活況につながると私は思います。特にSEEDA の場合は、シリアスなテーマを取り上げているときより、Beef の方が生き生きとしてるんじゃないですか? いや、ずっとBeef やれって言ってるわけではなくて、「やんちゃな感じの方があってるんじゃないの?」と思うわけです。引退するとか言わないで、はっちゃけてほしいですね。