今回の旅はさすがに失敗だと思っていました。リゾート地で風邪を引いて、ほとんどなにもせずに寝てたわけですから。バンコクに来てもホテルに籠ってマンガ読んでるだけ。私がいくらマンガが好きだからって、これじゃあんまりだ! きのうはやっと外で過ごせるようになって、出掛けてきました。マンガカフェで過ごしたんですけどw 歩き回る程の元気はなかったんです。でも、きょうはやりました! これを観るために今回の旅はあった! たぶんそうだ! 『空気人形』を観て来ました!
業田良家 原作、是枝裕和 監督、ペドゥナ 主演の映画です。上の写真じゃわからないかも知れないですけど、サイアムスクエアーの劇場の前に大きな垂幕もでてたんです。昨年、東京に行ったときに観ようと思っていたけど、観れなかったんですよね。それがちょうど私がいるときにバンコクで上映されていたわけです。うーん、バンコクとは本当に相性がいいな。しかも、最初から衝撃の体験をしました。タイで映画を観た人なら誰でも体験されているんでしょうけど。リチャードギア『HACHI』の予告編が始まって、爆笑してたんです。そして『HACHI』の余韻に浸りながら数本の予告編を見終えたとき、後ろの席の人が突然立ち上がったんです。平日の昼間で20人程しか入ってなかったんですけど、他の人も全員立っているようでした。スクリーンを観て慌てました。国王さまの写真がたくさん! 私も直立しましたとも! ああ、びっくりしたw
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『空気人形』は出だしからもう掴まれました。板尾創路がくたびれてアパートに帰って来て、食卓で誰かに大阪弁で話しかけてるんですよ。板尾らしく調子良く語ってるんですけど、その相手がダッチワイフなんですw そして、ダッチワイフにも嫌がられるんです。そう、この映画はダッチワイフが心を持ってしまうという話なんですよ。異国の地で日本人としてこの映画を観れて幸せでした。自意識過剰かも知れないけど、私は日本人であることを意識しながらこの映画を観たんです。アジアの人々は「日本人はヘンタイだ」ってよく言うけど、それには尊敬の念が込められていたことを知りました。だって、心を込めてダッチワイフ作ってるんですから! そして、この映画は日本人の変態ぶりをこれでもかと込めてあり、それでありながらとても美しい作品に仕上がっているんです。よかったです! 感動しました! 『トウキョウ ソナタ』と『空気人形』は日本語学習をしてる生徒全員に見せたいですね。「君たちが行きたがってる日本はこんな凄い国だぞ」とかw
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実は東京に行ったときに友人が原作マンガをくれました。だから、原作になった短編マンガは読んでいたんです。だから、最後は空気が抜けて空を飛ぶんだと思っていました。映画はさびしい感じで、ちょっとな… 心を持ってしまっただけでなく、周りの人たちと同じように醜いエゴまで持ってしまったからでしょうか?
ああそうだ! エンドロールで電気つけやがった! この映画は最後まで観るだろ? 失礼だよ!