ハノイの日本人

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U-17 World Cup ベスト16 出揃う。

熱戦が続いています U-17 World Cup。次戦からはいよいよ決勝トーナメントに入ります。日本の相手は F組3位のスウェーデン。どういう戦い方をするでしょうね? その前に、苦戦したチュニジア戦を識者のみなさんはどう語られているか見てみました。私がなるほどと思ったのは 杉山茂樹さんの解説です。



◉U-17W杯、チュニジア戦で苦戦に陥った理由(杉山茂樹
http://blog.livedoor.jp/sugicc402/archives/4560379.html
『率直に言って苦戦だった。第1戦、第2戦との比較で言えば、左サイドの開きが足りなかったことが、その一番の理由に挙げられる。4−3−3の左ウイングを務めた渡辺凌磨選手は、ポジショニングに深みが欠けていた。中途半端に内に入ってしまったため、真ん中のスペースを消すことになった。同時に左サイドのスペースも有効に活用できなくなった。渡辺選手本人は試合後「縦に向け、裏を取ろうとしても相手のサイドバックに追いつかれてしまうので、足下でボールを受けたほうがいいと思った」と語った。その弱気を、ポジションを内に取ることで解消しようとしたとは、こちらの推測になるが、その位置取りは、A代表の香川と少しばかり重なって見えた。その結果、ピッチに描かれるデザインが左右均等ではなくなるところもA代表と重なって見えた。外国の選手に、こうしたタイプの選手を見ることはほとんどない。いかなる理由があろうと、ポジションを独自判断で10m、15m変える選手はいない。日本だけに限った傾向といっても言いすぎではない』


チュニジア戦の前半は明らかに攻撃のリズムが悪いと感じさせるものでした。狭いところでサッカーをしている印象も確かにありました。他で気になったのは、ディフェンス・ラインに中盤の選手が起用されており、いきなり PK&キーパー退場の危機がありました。下の 安藤隆人さんの記事でその選手起用の意図が説明されています。



◉ベスト8越えへ、進化続ける U-17日本、吉武サッカーを体現し、世界を驚かす(安藤隆人)
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/sports/soccer/japan/2013/columndtl/201310250001-spnavi
『決勝トーナメント進出が決まった状態でのチュニジア戦。ここでもメンバーを大幅に代え、メンバー21人を全員先発起用させたが、この試合は過去2試合の反省を踏まえ、“相手を見る”ことができた試合だった。DFラインに三好康児中野雅臣、鈴木徳真、会津雄生といった、本来DFではない選手を並べたのも、「試合前からビデオで分析をして、DFラインでボールを回せる機会が多くなると言われていたので、試合中でも相手を見て意識してプレーした」と鈴木が語ったように、最終ラインから攻撃的にボールを回すことで、「各チームでは攻撃の中心選手である彼らを並べ、ボールを相手に渡さないことで、守備力を目立たせない」という吉武監督の狙いがあったからこそ。先制こそ許したが、最後まで全体でボールを保持し続け、相手の体力を奪っていく』


この試合で凄かったのは、後半の半ばあたりから相手選手が次々に倒れて行ったことでした。1人や2人ではなく脚をつる選手が続出したのです。暑い UAE での3試合目。毎試合メンバーを替えるこのチームの凄さを感じさせる出来事でした。ですが、正直、負ける可能性もあったはずで、策に溺れたと言われかねない試合だったと思います。もちろん、すでにグループ・リーグ突破が決まっていたからというのもあるでしょうけど。


とは言え、吉武監督は的確な交代ができる方です。前半のうちに攻撃の中心選手を交代させて立て直したのでした。安藤さんの記事では、吉武監督が目指すサッカーについて詳しく説明されています。それも引用します。フジも清水秀彦の景気の悪い解説はやめて、安藤さんのような専門の人を起用すればいいのに。


『吉武監督が選手たちに求めているのは、「ハイアングルの俯瞰図」だ。そして、それが成長の尺度となっている。例えば、攻撃面での課題でよく「決定力不足」が挙げられる。しかし、吉武監督にとってそれはシュートを決めきる、ラストパスの質を上げるという断片的なものではない。あくまでアタッキングサードでも相手をしっかりと見て、相手のいないところに仕掛けられるか。敵と味方の位置関係、身体の向き、有効活用できるスペースがどこかを、ハイプレッシャーなこのエリアでいかに見極めて、味方と動きを共鳴させ、ゴールに直結させることができるか。吉武監督は選手の主観と主体性を求めるが、それはつまり個の判断の質の向上を、繰り返し求めていることとイコールなのだ。これこそが吉武監督が目指すサッカーの根本にある。その観点からすると、ロシア戦は不満が大きく残ったということだ』


◎10月18日(金) 日本1−0ロシア 勝利!
◎10月21日(月) 日本3−1ベネゼーラ グループ・リーグ突破!
◎10月24日(木) 日本2−1チュニジア 3連勝で1位通過
◎10月28日(月) 日本 VS スウェーデン(フジ系で日本時間24:45〜)
◎11月01日(火) 日本 VS(ホンジュラス VS ウズベキスタンの勝者)


FIFA U-17 World Cup UAE 2013(大会スケジュール)
http://www.jfa.or.jp/national_team/2013/u17/2013u17_wc/index.html