ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

ポストSMAPで張り切るアミューズの戦略。

以前からジャニーズの唯一のライバルはアミューズだと書いて来ました。2016年に星野源のブームがあったのは、福山雅治の人気が下降したことや、桑田佳祐の後継者が必要というアミューズの事情もあるのですが、ポストSMAPを見据えてのことだと思います。チャンスなんですよ。アミューズ大チャーンス!! 勝手にジャニーズが自滅してくれた。そんな中、気になる記事がありました・・・と思ったら、また柴那典だよ。批評家の矢野利裕と「国民的」について語っています。


◉ジャニーズはなぜインターネットをガン無視するのか? 戦後日本文化の「特異点」を語る
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170104-00050616-gendaibiz-bus_all
 柴:AKB48は2005年にスタートしています。AKB48はメンバーの女の子たちがそれぞれ発信し、ファンがそれを盛り立てたり、起こっている事象に介入することで現象が拡大していった。そういう意味では、とてもソーシャルメディア的なアイドルであったと思っています。
 矢野:一方でジャニーズは、ファンの声をシャットダウンして、強固な世界観で囲い込んだ上で見せていくことを一貫して続けています。その態度が行き過ぎたほうに出ると、肖像権を厳しく守ってインターネットに露出をしないみたいなことになる。今ならYouTubeにちょっとくらいアップしたほうが話題になりそうなのに。その理由のひとつは、一見さんを必死に取り込まなくても、一定のパイを獲得できるからです。ファンは「ジャニーズ」の楽しみを強固に自分の中で再生産しますからね。あとは、なによりジャニー喜多川さんの「やりたいこと」が明確にあるので、それをいろんな形で打ち出していくモデルなのも大きいです。』


「国民的」という言葉について考えるのはいいんですけど、そこでジャニーズと対比されるのがなんでAKBなんですかね? ビジネスモデルについて語るなら、絶対に利益率についても考察があるべきだと思うんです。AKBはご存知の通り、数百人いるメンバーがファンに対面で接客することでCDを売ってるわけですよね? 自社買いもしてると言われてますが。損益分岐点は80万枚と近田春夫さんが文春に書いてました。80万枚以下だと赤字なんです。そうやって達成したミリオンを理由に「国民的」を騙ってるんですよ。電通が関わってなかったらできっこない。


そういうことは業界にいるあんた達の方が知ってることでしょ? この記事はジャニーズを貶すために書かれてるんですよ。なぜジャニーズを貶す必要があるのか? わかりやすい例を出しましょう。きょうアップされた同じ2人による記事です。タイトルに「国民的スター星野源」とありました。わかりやす過ぎでしょw ポストSMAP星野源で決まりww アミューズはたしかにネットをうまく使っているよね。


◉国民的スター星野源とジャニーズ、対照的だからこそ圧倒的支持を得た 和洋折衷、踊る楽曲、ガラパゴス化
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170105-00050625-gendaibiz-bus_all&p=1
『 柴 ええ。星野源は2015年にアルバム『YELLOW DANCER』を出してからずっと「イエローミュージック」を提唱していて、それは明らかに細野晴臣の提唱してきた「イエロー・マジック」を引き継いでいます。細野晴臣星野源には共通のルーツにマーティン・デニーがいて、音楽ジャンルとしてのエキゾチカがある。はっぴいえんどにしても、同時代のアメリカのロックを強く意識した音楽の成り立ちです。ただ、その上ではっぴいえんどにしても星野源にしても、結局は「日本人としての生活実感」が原風景として出てくる。
 一方で、『ジャニーズと日本』でも書かれているように、嵐のアルバム『Japonism』に出てくる日本は「日本人の原風景」ではない。たとえば、「お正月にはこたつに入ってミカンを食べる」といった生活の実感に根ざしたことではなく、ニンジャ、スシ、ゲイシャ……といった「外国人から見た日本」を日本人が演じている図式です。その図式は『Japonism』だけでなく、少年隊、忍者、シブがき隊、関ジャニ∞と、ジャニーズに脈々と受け継がれてきた。つまり「アメリカへの憧れの裏返しとしての日本」がはっぴいえんど星野源の系譜で、「外から見たオリエンタリズムとしての日本」がジャニーズの系譜。そういう対比です。』


柴は「アメリカへの憧れの裏返しとしての日本」がはっぴいえんど星野源の系譜で、「外から見たオリエンタリズムとしての日本」がジャニーズの系譜と言っています。マジで? ごく一部の曲だと思うんだけど・・・無理矢理過ぎない? ちなみに、その「外から見たオリエンタリズムとしての日本」をジャニーズに持ち込んだのは、はっぴいえんどのメンバーで歌詞も書いてた松本隆さんですよ。1982年3月発売の近藤真彦ふられてBANZAI』です。ふられて悲しいはずなのにBANZAI、特攻して死ぬのにBANZAIという感じです。売野雅勇作詞のシブがき隊『サムライ・ニッポン』は1984年1月発売。




それとさ、恋ダンスが2016年のブームだったと言うけど、ネットではマルモリダンスのパクリと言われてたよね。いや、私は別にパクッってもいいと思いますよ。でも、それを分析する人たちがスルーする理由はなにか?ってことを言ってるんです。ドラマ『マルモのおきて』は2011年にフジ系で放送されました。もっと言ったら、ハルヒダンスは2008年。アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』のエンディング曲。アニメだから無視してもいいのだろうか? 星野源を国民的スターにするために目をつぶって行こうって話なのか? ついでに1971年の『ピンポンパン体操』も貼っておく。作詞:阿久悠、作曲:小林亜星