NETFLIX で観れる韓国ドラマ『賢い医師生活』のシーズン1を観終えました。この前、2話だけ観て、病院を舞台にした「日常系」って書いたんですけど。「日常系」の説明をしないといけないか・・・ 嫌なんですよ「日常系」。何にも起こらないんです。個性豊かなキャラクターが、部室とかでわちゃわちゃ楽しく話してる・・・だけ。「空気系」とも言われてます。もうこの「わちゃわちゃ」って言葉自体が嫌ですね。昔、京アニが制作した人気アニメ『けいおん!』くらいは観とくべきかと思ったんですけど無理だった。『涼宮ハルヒ』みたいに何か起こって欲しい。ところが、あるきっかけでその面白さがわかったんです!
坂元裕二脚本のドラマ『カルテット』で、『けいおん!』のパロディ(だと思う)をやってたんです。カルテットは弦楽四重奏のことで、ドラマの主要メンバー4人は弦楽器の演奏者。でメンバーの親が持っている軽井沢の別荘で合宿し、毎日練習しているのですが、これから練習ってときになると、誰かが「コーン茶でも飲みましょうか」って言うんです。クラシックで食べて行くには相当量の練習が必要なはずなのに、まったく練習しない。ずっと話してる。日常系って会話劇なんですよ。でもこれを観てて、日常系の面白さがわかりました。私もドラマのキャラクターに興味があれば、日常系を楽しめたんです。そして、アニメ『けいおん!』とドラマ『カルテット』の流れを汲むのが今回のドラマ『賢い医師生活』なのです。バンドもやってます。
「病院を舞台にした日常系ってあり得るのか?」って思いますよね。だって、日々患者の生死に関わる仕事ですから。これがですね、まるで4コマ漫画の原作があるドラマなのかと思うくらい、短いエピソードが数珠繋ぎになっているんです。主演俳優5人は日々忙しく仕事をしながら、昼食、夕食、バンド活動(軽音楽)を共にし、会話を続けるのです。1話80分から90分。アニメで言えば4話分ですよ。バンド演奏もきっちり1曲丸ごと放送されます。長い! 10分くらい削って欲しい。
でも癒し系のエピソードが心地よくもあります。結構、凄いですよ。本当に何も起こらない。ドラマ『カルテット』は謎が徐々に解き明かされて、最後にはそれが解決しました。でもこのドラマにはシーズンを貫く大きな物語がないんです。事件が起こると言えば起こるけど、起こってもたくさんあるエピソードの1つという感じです。韓国もまったり革命が成立したんでしょう。出演者の関係は変わっていくのですが、絶対に悪役と思われる人物(韓国ドラマには必ず登場しますよね)がいても、何も悪さをしない。病院を乗っ取ろうとしないんです。悪い奴は出てきても、すぐに酷い目に合わされる。だから淡々と医師たちの生活が描かれる。とりあえずシーズン1の12話を観ましたが、5人それぞれに問題があるのに、問題はほとんど解決しなかった。解決したのは1人だけ。シーズン2の放送は来年だそうです。来年まとめて観ればよかったよ!