ハノイの日本人

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ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』解読、前半。

 

昨日は最終回でした。サッカーのワールドカップ予選の中継に続いて放送されました。やっぱりサッカーと縁があるよね。松たか子さんもだけど。危なかった。寝落ちしそうだった。仕方ない。相手が弱いから。最終予選は盛り上がるでしょう。あっこんな動画がありました。銀シャリが『大豆田とわ子と三人の元夫』で漫才をしています。ドラマに過剰に思い入れのある男が知人にその面白さを伝えようとするけど、まったく伝わらないという話。わかるなー。

 

 

ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』の話をする前に、第1話でも書いたことをもう一度書いておきます。映画『花束みたいな恋をした』もそうでしたが、坂元裕二脚本のドラマは、視聴者が観ているラブストリーとは別に、もう一つの物語が存在します。映画ではそれをイヤホンの右と左で違う音楽が流れているという、冒頭のエピソードを使って告白しました。だから『最高の離婚』にも『カルテット』にもそれは存在しています。では、今回の『大豆田とわ子と三人の元夫』は何を描いていたか? 

 

 

ちなみに最終回には何が描かれたか? 松たか子さんもコメントされていますが、第9話でラブストーリー的には終わってるんです。一人で生きると宣言しましたから。では最終回はどのような物語が演じられたか? なんと『シン・大豆田とわ子』でした。なるほどなー。第7話にも少し出たんです。高橋メアリージュンが入浴剤をもらって「私がポカポカしてもいいんですか?」って聞いたシーンがあったでしょう。これはエヴァ「破」で綾波が「碇くんと一緒にいるとポカポカする」という台詞があり、それ以降、そのシーンが「ポカ波」と呼ばれるようになった。

 

 

映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は、これまでの伏線を回収したとファンから喝采を浴びています。『大豆田とわ子』最終回でも、伏線が回収されましたよね? そうなんですよ。網戸をなおすってなんだろう?ってずっと考えてたんです。とわ子の父、大豆田旺介が父親の役割を果たしていなかったことの象徴として、それは存在していたのです。他にも、斎藤工が演じていた詐欺師が豚箱に入る話、それを最終回では綺麗にやり直し、それでも幼馴染は最後まで幼馴染であると。シンジとアスカですね。旺介が自分のことを語り出すのもシン・エヴァ碇ゲンドウですね。

 

ちなみに、自転車に乗れない話。これは細田守監督のアニメ映画『未来のミライ』の重要なエピソードです。経験不足の父親が自転車の練習に行く息子につきそうのです。そこで初めて父親という立場を理解し、息子の成長を見守る喜びに目覚めるのでした。だから、旺介はそれをしていない。これはこのドラマが描いてきたことの起点について語っているのです。大豆田とわ子は一人きりで生きる決意をした。でもなぜそこに行き着いたのか? それは旺介が本来父親がすべき役割をしてこなかったから。でも、今からでもやり直せるというラストでした。次回、ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』のもう一つのストーリーを明快に解説します。