ハノイの日本人

アイドル、ジャニーズ、サッカーなど。

小泉今日子の40周年ライブに行ってきた。

 

 

本日は名古屋で小泉今日子 40周年記念ツアーのライブを観てきました。さすがの動員力、SOLD OUTです。小泉さんは現在も黒猫同盟などで音楽活動をされています。ですから歌唱は安定していますし、みんなが知ってるヒット曲もたくさんあります。それらを次々に披露してくれます。ライブの楽しさも間違いないとこなんですけど、その想像を超えて素晴らしいライブでした。

 

客層は平均で50代以上とやはり高いです。そのことで「アイドルとは何か?」を改めて考えさせられました。みな、このライブに何かを求めて足を運んだのです。自分のこれまでを肯定するためでしょうか? わかりませんが、楽しむためだけではない何かを感じました。代表曲『なんてったってアイドル』はご存知の通り、ファンが思うキョンキョンのイメージを募集し、それを歌詞に落とし込むことで作られました。タイトルもファンが考えたものです。80年代にはアイドルブームがあり、松田聖子中森明菜という2大アイコンが存在しますが、それとは全く別の個性を持ったアイドルとして小泉今日子は輝き、存在感を示したのです。

 

 

そう! 通販で受注販売する40周年Tシャツが素晴らしい。アイドル時代のビジュアルが、とにかくパワーがあります。会場でその Tシャツを観て、物販で買おうと思って行ったら「FLAPPER」とかのは受注販売のみと書かれていたんです。リンク先の下の方にあります。観てください。『迷宮のアンドローラ』は昔、高島屋だったかな、長岡秀星展に行って、大音量で聴いたな。思い出したw

 

 

今回のライブも最後までアイドルを完全に引き受けたステージでした。最大の盛り上がりは『なんてったってアイドル』の次に来ました。小泉さんはその曲を終え、一旦ステージを去ります。前半終了です。そこでこのツアーのテーマソングとも言える『夏のタイムマシーン』が場内に流れます。そして、スクリーンにはこれまでの彼女の姿が写真で振り返られるのです。このコーナーめちゃエモでした。絶対に観るべき・・・と言っても、ツアーは全て SOLD OUTです。他にも聴きたい曲たくさんあるから武道館でライブすればいいのに。動員は全く問題なさそう。そして、その曲が終わって幕が再び上がると、椅子に座った小泉さんが『夏のタイムマシーン』の最後の部分をボサノヴァ・ヴァージョンで歌うのです。隣席の女性は泣いてました。

 

 

『夏のタイムマシーン』は9分44秒もある曲です。大人になった女性が、少女時代の自分に向けて、あの頃はこんなことがあったねと語りかけて行く曲なんです。傷ついて自信を失くしている過去の自分を励ます曲なのです。少女は恋をして、傷つきながらも成長して行きます。そのストーリーの最後の部分は、大人になった現在の彼女が心境を歌うのです。その部分を今回のライブではボサノヴァでやった訳です。素晴らしかった。作詞は田口俊、作曲はもちろん筒美京平先生です。

 

まあね、アイドル楽曲派としては、『Fade Out』も含めて低音をもっと上手く出して欲しいとかはありました。私がバスドラが苦手なのかもだけど。でもサウンドは悪くなかったです。シンセ中心の曲などは会場を浸すサウンドになってましたし。

 

 

最後に、アンコールは『学園天国』と『東の島にブタがいた』でした。アイドル全開、アップテンポの2曲ですよね。ですが、後者は『東の島にブタがいた Vol.3』だったのです。小泉さんがかつて歌った曲とは違い、反戦歌である爆風スランプの曲のカヴァーでした。もちろんロシアのウクライナ侵攻を念頭に入れてのことです。他にも直近で大地震があった東北のことも話されていました。ドラマ『あまちゃん』の劇中歌『潮騒のメモリー』の時です。

 

最近、日本の安全保障についてよく考えます。リベラルの人たちが戦争反対というのは、よくわかります。私も数年前まではそう思っていました。でも日本が攻め込まれたときに、本当に逃げることが出来ますか? どこに逃げるんですか? 現在の自分の状況のせいもあるでしょうけど、私の考えは変わりました。尊厳を踏み躙られ、24時間監視され、まともな生活も許されず、自由も奪われた状態の人間が、武装して戦いたいと言ったらどうでしょう? 私はいま、負けるとしても戦うべきだと思っているのです。まだナイフしか持っていないですけどね。