広瀬隆雄 さんが「自国通貨高でおちぶれた国は無い」というのは俗説だと書かれています。この文章はぜひ読んでもらいたいです。少なくとも格差が広がることがわかると思います。
◉今の円高はアルゼンチンのペソ危機と状況が似ている 輸出競争力なき通貨高を甘く見てはいけない(広瀬隆雄)
http://markethack.net/archives/51615812.html
『よく「自国通貨高でおちぶれた国は無い」という俗説を主張する人が居ます。そういう人は実際に身銭を切って海外に投資した経験の無い人でしょうね。実際には自国通貨が高すぎて経済がボロボロになった例はいくらでもあるし、自国通貨が高いままに放置することの恐ろしさは強調しても強調しきれません。自国通貨が高すぎて経済が破綻した最近の例は10年前のアルゼンチンです。(中略)自国通貨が高いので慢性的なインフレに悩まされてきたアルゼンチンでは輸入品の価格が下がることでインフレ鎮静化が見られました。ペソの購買力が増したため、庶民の暮らしは楽になりました。内需は旺盛になりました。しかし自国の通貨が強すぎると輸出セクターは苦しみました。実力以上にペソの購買力が強いということは「しっかり稼いでもいないのに、消費態度だけは一人前」という身の丈以上の内需を創出し、アルゼンチンの国際収支は悪化しました。アルゼンチンの国際収支が悪化すると「いつまでもこの楽な暮らしは続かない」ということを察知した、経済の仕組みに明るいビジネスマンなどを中心にペソ高を利用して海外にお金を逃避させる、所謂、資本逃避が起こりました。(なお、こうして資本逃避をちゃんと行った人だけが「逃げ切り勝ち」に成功したことを付記しておきます。)』