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なでしこ、戦略を持つことは悪なのか? きょうは決勝戦ですよ!

なでしこが南アフリカ戦で引き分けたことについて、まだ言ってる人がいます。曰く「業界の常識が世間の常識とずれていることは少なくない」だそうです。佐々木監督はきのうの前日インタビューで「北京五輪後は本当に金メダルを目指すということで、やってきました」と語っています。言葉だけでなく本当に金メダルを狙うチームが、何の戦略も持たずに世界の強豪を勝ち抜けるでしょうか? 「ひたむきさ」こそ、日本国内にのみ通用する魔法の言葉ではないですかね?


ちゃんと説明しておきましょう。なでしこは決勝まで試合するつもりで大会に入りました。それは中2日で6試合も戦うということです。ひたむき、全力で6試合はまず無理です。90分走らなければならないのですから。長期間戦うサッカーでは、コンディション調整も勝敗を左右する大きな要因です。それはサッカーでは当たり前のことです。マラソンでもペース配分をしますよね? 


選手を休ませるために、グループリーグ3試合目を勝たなくてもいい試合にしたいと考えるのは当然です。そして、なでしこは狙い通り、グループリーグ2試合で強豪国相手に勝ち点4を得ました。一番優位な位置につけたのです。3戦目はそのご褒美として、いろんな戦い方を選ぶことができました。そして、佐々木監督は前の試合のスタメンから7人を交代して試合に挑みました。これは優勝を狙う監督として、当然あっていいことです。それに文句を言うチームはないのです。


決勝トーナメントでどこと対戦するのが有利かを考えるのも、監督として当然のことです。サッカーはなかなか得点が入らないゲームです。そのため相性も大きく影響してきます。例えば、少し前までは男子の日本代表が韓国を苦手としていました。そのようなことは他の国でもあることです。そして、選べるのであればやりやすい相手を選んでもいいのです。これは強いチームにしかできないことです。「強豪国」しかできないことなんですよ。だからサッカーファンは喜んでるんですw 決勝トーナメントではできませんが、グループリーグではそのような駆け引きも普通に行われているのです。覚えておいてください。


そりゃ、ワールドカップのときのような試合をしたいに決まってます。しかし、コンディションも含めてそれはできない。そのなかで最良を目指す。そのことに対するリスペクトはなしですか? 今回のなでしこはチャンピオンとして、すべて研究されての試合だったわけです。ワールドカップのように挑戦者として出場した試合ではありません。それでも決勝まで来たんです! それは間違いなく凄いことなんです。記者はもう少し業界のことを勉強してから発言してもいいと思います。


◉よくあること=落合博(毎日新聞論説室)
http://mainichi.jp/opinion/news/20120809k0000m070130000c.html
『業界の常識が世間の常識とずれていることは少なくない。世間に説明するのが難しい行動を取った人への批判を和らげ、事態を沈静化させる魔法の言葉がある。「よくあること」だ。言われた方は納得したような心地になり、議論は深まらない。ロンドン五輪のサッカー女子1次リーグの最終戦で、日本の監督は後半の途中から「引き分け狙いの試合」をしたことを記者会見で明かした。2位になった方が準々決勝の戦いが有利になるとの判断で、1位にならないために、わざと勝ちにいかなかったという。結果的に日本は決勝まで進み、監督のもくろみは当たった。昨年の女子ワールドカップ優勝が、それまで女子サッカーに興味も関心もなかった人たちをも巻き込んで社会現象になったのは、体の大きな外国人に対して、全力で、ひたむきに挑んでいく彼女たちの姿に多くの人たちが共感したためだろう。「がっかりした」「対戦相手への敬意はないのか」という声に対して、元選手や評論家らは「サッカーではよくあること」や「成熟したサッカーファンは駆け引きを含めて楽しんでいる」などと擁護した。』


◉佐々木監督「石にかじりついても勝つという思いで」=米国女子戦前日会見
http://london.yahoo.co.jp/column/detail/201208090004-spnavi?page=1
『――米国にはアレックス・モーガンアビー・ワンバックの強力な2トップがいる。クロスボールへの対応はどうするのか?(海外メディア)
佐々木監督:われわれはワンバックのヘディング、モーガンのスピードとテクニック溢れる強烈なシュートは何回も経験しています。その体感と経験から踏まえて、われわれは修正し、改善し、毎試合取り組んでいます。そういう意味で、明日も自信を持って素晴らしい2選手に対しても対応していきますので、大丈夫だと思います。そして、ここにいる福元がすべて止めて、宮間がつないで、最後は大儀見が(ゴールを)ゲットしてくれると思います(笑)。』


◉悲願の金メダルへ、宿敵・米国と対戦(テキスト速報)
http://london.yahoo.co.jp/live/soccer?id=oly_20120809_01
日本女子代表なでしこジャパン)は9日、ロンドンのウェンブリー・スタジアムロンドン五輪決勝、米国女子代表戦に臨む。苦しみながらもフランス女子代表を下して決勝へと駒を進めた日本。金メダルを懸けた戦いで、対するのは五輪3連覇を目指す米国だ。準決勝では延長の末にカナダ女子代表を振り切って、決勝に勝ち上がってきた。両チームは昨年の女子ワールドカップ(W杯)決勝でも激突し、そのときは日本が2−2からのPK戦で勝利している。今年に入っても、3度対戦し、戦績は1勝1分け1敗と全くの互角。白熱した戦いが展開されそうだ。鍵を握るのは今大会安定した守備を見せているディフェンスラインか。米国のワンバックモーガンらを擁する強力な攻撃陣をいかに封じ込められるかだろう。攻め込まれる展開が多いものの、粘り強い守備で勝ち上がってきた日本。チームの一体感では負けていない。悲願の金メダル獲得を成し遂げ、W杯との2冠を果たしたい。』



◉不安的中「TBSが中継するからやばい」
http://www.tokyo-sports.co.jp/entame/29138/
『メキシコ戦を放送するTBSの士気も上がっているかと思いきや、意外にそうでもなかったのだ。一体なぜ? そこには思わぬ理由が隠されていた。浮かない表情のTBS関係者が、ため息交じりに明かす。「実はウチでサッカーの日本代表戦を放送すると、なぜか負け試合が多いのです。特に最近は大事な試合でことごとく負けています。局内のスタッフルームや喫煙ルームではこの話でもちきりなんです」確かに最近、TBS放送時の敗戦率はひどかった。記憶に新しいのは一昨年の南アフリカW杯の決勝トーナメント1回戦・パラグアイ戦。日本代表は接戦の末にPK戦で敗れた。また2014年ブラジルW杯3次予選の北朝鮮戦、ウズベキスタン戦と続けて放送した時も、まさかの連敗。TBS以外の民放キー局関係者から「TBSが中継するからメキシコ戦はやばいな」と言われるのも無理はなかったのだ』